soup-diskよりのニューアルバム『beat bracelet』がリリース直前のリョウ・アライに、モユニジュモ(イルリメ)がインタビュー。

第12回SPOTLIGHTへの出演のために京都入りしたリョウ・アライ、同イベント終了後の早朝の喫茶店にて、雑談からインタビューへと自然と会話は移行。店の外は大雨。
Beat Bracelet | Riow Arai

01.intro. 02.side swipe 03.kerf 04.kusakari 05.provoke 06.revelation 07.new thread 08.fleeting 09.brick bat 10.compress 11.bitter sweet

soup-disk (soup015CD)

<出席者>
リョウ・アライ(以下、リ)
モユニジュモ(以下、モ):インタビュアー(『beat bracelet』体験済)
ミキロフ(以下、ミ):ファン代表(『beat bracelet』体験済)
マツタケ(以下、マ):観客(『beat bracelet』未体験)


2001年9月7日インタビュー実施


(*1) のような注釈部分をクリックすると、注釈ウインドウが立ち上がります。




「元々その『mind edit』(*1)のパート2みたいな物を出すか、 新しく買い直したMacintoshを使った、何か違う手法の物を出すか、 どっちで来るのか、と構えて聴いたんですけど、やっぱり『mind edit』の続編の方、まあそのバリエーションの方で」
「アライサン的にはそれでオッケイと言うか、100パーセントこれだ、というものなのか、それとも迷いつつなのか」
「だから一年間迷いつつ・・・(*2)
「今までアルバムごとにスタイル違うじゃないですか?」
「そうそう」
「それも、知らず知らずのウチに変わって行った所もあるでしょうけど、変えたくて変えた所もあるんちゃいます?それが僕まだ新作を聴いてないので解らないんですが、話によると『mind edit』第2弾が出てきてしまった、と言うのはどうなんですか?」
「まあ、変えるネタが無かった(笑)」
「(笑)もう本人もスイマセン、みたいな感じは有るんですか?」
「でもね、と、言いつつやっぱ違うと思うんだよね」
「進化したんですか?『mind edit』で出来なかった事を更に道を突き詰めていった、ウェディングケーキが7段から8段になった、それとも・・・」
「そういうのって言葉の言いようだからね(笑)」
「新たに何かが付け加えられたとか、オプションが増えたとか、(喫茶店のメニューを指して)ケーキセットにもう一個ケーキが増えたとか、それともケーキの焼き方が更に細かくなったのか」
「またわかんない例えが(笑)、うーん何だろなあ、ケーキの例えで言うとショートケーキがガトーショコラになったって言うんじゃ無いよね」
「それは今までの『circuit'72』(*3)から『mind edit』へ変わったような変わり方・・・」
「それもっと広げちゃうとケーキじゃ無くて、ケーキじゃなくてクレープになっちゃったとか・・訳わかんなくなってきちゃった(笑)」
「うどんには変わってないんですよね、一応甘党を喜ばせるための物というのは変わってないと」
「いやちょっとケーク、ケーキに絞ろう」
「ケークって今何か外人みたいな言い方(笑)」
「外人だから(笑)時差ボケで」
「さすが寝ないことで有名(笑)」
「まあ、いい加減(誰かに)変えろって言われたモンでもないし、変えりゃ良いってモンでも無いし」
「それこそ、変えることにこだわっちゃうと最終的には『次はロックに挑戦』とか」
「それはもう、深田恭子から何からもうやってる訳で、ハードなギターを取り入れましたとか(*4)
「アライサンってもう、ずーっと作ってるわけですよね(*5)、コンセプトごとに作ってる訳じゃ無くて『はいアルバム出しました、ちょっと2週間休んでその間にまた考えて作りました』って感じの人では無いんですよね」
「いや、でもね、実際は結構僕休んでますよ」
「あ、じゃあアルバム出来上がってますよね、今休みなわけですか?」
「もう、バケーションですよ、ロングバケーション(*6)
「ちょっとお忍びで京都に来た(笑)今日は」
「今はプロモーションの時期だから。嘘ですけど(笑)。でも結果的には何でもプロモーションですよ。SPOTLIGHTでるのも全部勿論、そしてこのインタビューも」
「前の(『mind edit』)と比べて軽量化された感じがして」
「テンション的なものは凄い上がっていて」
「単純にテンポが上がったとかそういう話?」
「だからねえ、クラブで出来ないんですよ『mind edit』の曲は。やりづらい。で、一応その話の流れで言うと今回のは全曲クラブで使えるように、と言いつつMP3みたいなポップアッパー路線じゃ無くて『mind edit』路線で尚且つ使えるっていう、だからBPMとしてはそんなに変わって無くて」
「前向きな感じになったっていうのは有るような」
「たぶんね」
「日本は不景気だから、音楽で世直しを(笑)」
「世直しビート(笑)」
「(笑)脱線するねえ。脱線は大歓迎なんだけど、大体雑誌のは脱線しないから(*7)。何かもうオリジナリティとは何ですか?とか抽象的な事、逆にそう言う事ばっかり聞かれて訳わかんなくなるって感じでしょ答える方は」
「インタビューは基本的に向こうは話を聞く前にある程度形は出来上がってる所もあるから、こういう質問したらこういう答えが返ってくると。これは音楽のインタビュー関係なく、事件が起こってコメント取りに行くやん、教授とかに、こういう答えが欲しいって。それを無理矢理聞き出そうとする」
「だから池田小殺傷のやつでももうあらかじめ精神科医の何とかにインタビュー取るときに、まあ、ちょっと狂ってますよみたいな事言わせる為にわざわざそれ取材して」
「それで、ひょっとしてその人がサービス精神ある人やって面白い脱線話しても、それは面白いねんけども脱線部分は使わずに聞きたかった所だけを取って来るって言う」
「それで、いや何かねえ、アルバム聴いた時の感じが、前のアルバム(『mind edit』)はもうちょっと重い雰囲気したじゃ無いですか、それが無くなってスカッとした感じが」
「これ、声ちゃんと入ってる?(テレコ)録れてる?(顔)近づけなくて大丈夫なの?」
「いやあ、もう大丈夫ですよアライサン特に通る声やから、昔演劇かなんかやってはったんかぐらい(笑)」
「親戚のオバハンみたいなこというなあ(笑)」
「腹式呼吸で、宝塚(歌劇)出身だから(笑)」
「そうなんですか!アライサン、性転換(笑)。 スミレのはーなーさーくー頃ーって歌ってタンですか?その低い声で(笑)」
「劇団四季でいいや、じゃあ、そうだ、宝塚は男入れないんだ(笑)基本的なことを(笑)」
「クラブで使えるようにってそれは『mind edit』以降クラブとかでのライブが増えたじゃないですか、そこからの違いが出てきたんですか?」
「だから『mind edit』の一番のオフィシャルの曲を使えないっていうのはやっぱりちょっとねえ。都合悪いってのも変だけど」
「え、それ使えないっていうのはアライサンが判断したんですよね」
「勿論。何曲かは勿論やってるっていうか、一応ね一通りやったかな、どれも」
「クラブでやった感触として『mind edit』はあんましクラブでやるぶんには向いてなかった、とやるたびに思ってたと」
「うーん、あれを、あの世界でクラブでやるんだったらもうちょっと全体的にライヴプレイを見直さないとだめだよね、現時点例えば"gold"とかをやるときは一番最後のおまけ的にやるとか、最後はもう自分のためにやるみたいな」
「頑張った自分へのプレゼント」
「そうそうそう、去年のデジタルコンビニ(*8)でやったかな」
「あと、アルバム(『mind edit』)の最後のエレピの曲("i dine at daybreak")」
「うん、そうそうそう、あれがライヴでもラストにかけた」
「アライサン的には『mind edit』の中のあの最後の曲はアルバムの中でサービスでいれたんですか?」
「サービスっていうか、まあ、エンディングロールだよね」
「それまでに凄くストイックにメロディを出さずに来たのが最後にあそこでメロディアスな曲がポンときたのがこう、サッと景色が変わる感じがして面白かったですけど」
「もう1曲くらいああいうメロウな曲は合った方がいいっていう意見もあったけど、最後に1曲だから価値有るわけで、あれをまた間に増やしちゃうと意味なくなっちゃうから」
「それはそうですね」
「チキン好きやからってチキンばっかり喰ってたら入院すると(*9)
「そうそうそう」
「今回のアルバムも有りましたね、最後に」
「で、今回もその手を使ってしまったと(笑)」
「その最後の曲タイトル何て言うんですか?アルバム全曲もう今日の段階でタイトル完璧に決まってるんですか?」
「完璧って言うかもう、デザイナーに提出しなきゃいけないから、それきっかけに急いで」
「結構考えてタイトル付けてるんですか?アライサン」
「どう、何処まで考えたのが考えるっていうのか・・・」
「結構いつもストイックなタイトル、ストイックというかアルバムの中で1、2曲ぐらいしか単語が3つ位続いてるの無いじゃないですか」
「それはね、英語力の問題だよね(笑)」
「(笑)でもそこで皆は辞書を引いたり頑張ってちょっとした文章にしたりする訳じゃないですか」
「あんまり、でもね外人の曲でもタイトルだらだら長いの無いでしょ、オウテカなんか一番ひどいでしょ」
「ま、オウテカまでいくとアレですけど、(アライサンの)ファーストアルバム『again』(*10)はまだやっぱりそういうのが残ってる感じがするじゃないですか、凄く1曲1曲考えて付けてる感じがしますよ、でも『circuit'72』ぐらいから一気にスパッと短くなっていくっていう」
「いや他のも考えてますよ、『circuit'72』に"dam"って曲があるんだけど、あれはまさに脱ダム宣言だよね(笑)あれは一応社会派テクノってことで(笑)タイトルをつけたんですよ、田中康夫よりも早く」
「脱ダム宣言(笑)98年の段階でかぁ」
「メッセージソング、すごいっすねえ」
「(モユニジュモの言った)『すごいっすねえ』って」
「全然心入ってないよねえ(笑)... いやあタイトルはもう(つけるのが)大変だけど、MP3だって全部つけなきゃなんないんだもん、あれは曲だけ沢山溜めといて、で、アップするときにファイル名つけなきゃなんないんで仕方なくってかんじで」
「僕もそんな感じですよ」
「でもね一応辞書引いたりなんかして意味はあるんですよ」
「この曲は黄色っぽくて優しい花の感じがしたらダンデライオンでいこうとか(笑)」
「サンプリング元のアーティストの名前を使ってたりとか」
「うん、 MP3はそれで済ませちゃったりする場合も有るけどね、まあ記号だから」
「でも、アルバムタイトルは結構考えてますよね、『beat bracelet』ってね」
「そこはもうね、タイトルですから」
「もう今後は『beat braceleterことリョウアライ』と言われ続けますから」
「(笑)」
「音の彫金師。ビーブレ。」
「プロモグッズは当然ブレスレットで(笑)。雑誌の一番後ろの所に各10名様にって(笑)」
「トゲトゲが一杯ついてて」
「ビート!って書いてある(笑)」
「あんまし欲しくないね(笑)」
「これタイトルどういう感じでつけたんですか?」
「うーん、どういう感じ? ブレスレットって言葉が兎に角使いたかった」
「え、なんでですか?」
「うん、だからね、いっつも基準なってんのは一応日本人が解る英語で、発音しやすくて、且つ、オッ!って言う感じの。で、僕の中でブレスレットっていうのが引っかかったんだよね、英語っていうかカタカナの感じに近いよね、ほら、辞書引かないとわかんないような英語だとちょっとやだなって」
「なんかブレスレットと繋がり有るんですかアライサン、集めてたとか」
「まあ、松田聖子の歌の歌詞にあったり」
「あ!それかぁ。それでしょう多分」
「松田聖子のミックスCDR(*11)ですか。それ作ったんとアルバムタイトル決めたんはどっちが先ですか」
「うーん、同じぐらいかな」
「ミックスCDRを作りながら思うモノもあり」
「だからアルバムタイトル決めなきゃいけないから、ずーっと何ヶ月か考えている訳で、そん中でまあ単語を幾つかピックアップしてって」
「パラソルにはならなかったんですか?」
「ビートパラソル」
「ダメダメ」
「ちょっと軽すぎる(笑)」
「で、ビートっていうのも付けたかったんですか?」
「そうだね。だからLOVEBEATって来たときには、ちょっとどうしようかなって思ったけど(笑)でも、僕ん中でそれ決めてたから」
「ラブビートっていうのはアレ、ラブボートから来てるんじゃないのかと僕は思ってんですけど」
「ラブボートって何?」
「いや、コギャルが着てる服のブランドなんですけど」
「ああ、それはないでしょ」
「違うであれ、ピースボートからきてんねん(笑)」
「それも無いでしょ(笑)」
「関係ないけど昔、浅野ゆう子の曲でラブビート3,2,1,かなんかいうディスコの曲があって7インチ持ってるんですけど(*12)
「3,2,1,っていうのは?」
「カウントやと思うんですけど(笑)あんまり良くない曲やったけど、歌下手くそやし(笑)」
「いやだからね、そう言う昔のね歌謡曲聴いていくと如何に松田聖子が上手いかってのが良く解ると思うよ、上手いって言うか表現力ね、だからそれが"スイートメモリーズ"(*13)っていうあの曲ぐらいでかなり確立されてるんだよ(*14)
「あのペンギンのヤツですか、映画(*15)にもなった、あれ何年ぐらいですか?」
「スイートメモリーズは83年」
「そんな前でしたっけ」
「よく覚えてはりますね」
「いやだから松田聖子のピークは83年なんだよね」
「84年結婚でしたっけ?」
「結婚はだから85年か86年でしょ、で、1回結婚出産で休んで、最悪に(笑)松田聖子は一応そこで終わり(*16)、復活後は松本隆もやんなくなって」
「プロデューサー的になって行くんですよね、松田聖子自身が」
「そうすっと、良くないんだよね、あれも悲しいことで本人が自覚持ってきちゃうとね」
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