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2007年08月27日 13:19
Asa Breed / Matthew Dear
Audion名義で人気の高いクリック・ミニマルテクノ系のアーティスト、本名でのフルボーカルアルバム。
まず、この立ち飲み屋で飲んだくれてそうなしゃがれ声。よく言えば低音の魅力、悪く言えば...略、とにかく好き嫌いの分かれるボーカルであることは間違いないですが、ありがちなソウルフル声でも、やさ男風でもなく、新鮮という意味ではかなり新鮮、
追悼という意味合いなのか、カート・ヴォネガット・ジュニアの小説「猫のゆりかご」をテーマとしたコンセプト作だそうで。歌詞を見てないのでよく分かりませんが、ボコノン教やボコマルについてでも歌っているのでしょう。
本名のMatthew Dear名義でのリリースは、ポップスの実験場としての性格が強く、さらに今作はこれまで以上にクリクリやニカニカした印象は薄い。大半の曲は2.3分で終わります。彼のルーツなのか、JapanやTalking Headsあたりを容易に想像できるような新波なトラックも少々。そういえば、ボーカルも(80年代以降の)デビッド・ボウイからつらなるニューロマ系譜と言えなくもないかも。それは少し無理があるか。
デトロイトのアーティストだそうですが、ジャーマンニューウェーブ系のベテランアーティストの作りそうな、派手派手しさも無く、控えめで、どの曲がチャートに入りそう、ということでも無く、だけどポップな印象だけは聴後に強烈に残る、そんな作品です。
Review : 2007年08月27日 13:19
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