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2007年11月28日 00:08
Why Not?! / Alter Ego
ドイツのベテランテクノユニットのアルバム。
Alter Egoといえば、最近だとやっぱり「Rocker」でしょうか、スッカスカのビートにペラッペラのロックっぽいフレーズが繰り返されるシンプルなテクノ。でも大音量orヘッドホンでよく聴くと非常に繊細なミックスが為されていて、聴くとやたらテンションも上がるという、ベテランの技の凝縮した素敵な一曲で、ここ数年聴いたダンスミュージックの中ではトップクラスの衝撃を感じました。
もうベテランと呼んでよいでしょう、1994年デビューです。Acid JesusでSensoramaなんですよね。Harthouse/Eye Qの時代はあまりきちんと聴いてこなかったんですけど、エレクトロ&リスニング系の音をやる時の名義のSensoramaがAlter Egoの変名だったということに気付いてからは、遅ればせながら聴いております。
このアルバム「Why Not?!」は「Rocker」を収録したアルバム「Transphormer」以来、3年ぶりのフルアルバム。いやー、期待に違わぬ素晴らしいで出来です。「Transphormer」は直線的な、それこそロックっぽいゴツゴツした楽曲が中心でしたが、今作はロックっぽさを十分残しつつも、ハネたリズムの曲が多く、そこを素っ頓狂でマヌケた電子音がビュンビュン飛び交う、テクノのユーモラスな側面を存分に満喫できる内容です。
ロックっぽいテクノとなると最近ではフレンチ勢が大攻勢に出ていますが、お国柄か民族性か、キーワードは同じでも、やはりゲルマン勢とフレンチ勢では何かが違う。おそらくユーモアのセンスが決定的に違うのでしょう。アルバムのラスト、インダストリアルな超兄貴的ビートにレイブホーンがひたすら連打される「Plesure Island」からメリーゴーランドのBGMのような可愛らしい「Welcome To Germany」への流れはシュール過ぎて、何度聴いても苦笑いです。
Review : 2007年11月28日 00:08
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