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2008年02月11日 13:02
ライラの冒険 黄金の羅針盤
試写会で見てきました。
原作は大人からの人気も評価も高いイギリスの児童文学で、「黄金の羅針盤」「神秘の短剣」「琥珀の望遠鏡」と続く冒険ファンタジー大作。
「ロード・オブ・ザ・リング」3部作をちゃんと面白くまとめあげたニューラインシネマが巨額の予算180億ドルを注ぎ込んで作るということで、だいぶん楽しみにしていたこの「ライラの冒険 黄金の羅針盤」。
見終わった率直な感想は「やってもうたな」。
とにかく展開にメリハリがない。原作の内容を平板にパッパッパっと見せていって、世界設定を説明しているうちに、気がついたら2時間経過、え、これで終わり? というパターン。人気の高い原作を持つ作品が陥りやすい罠に見事にスパッとはまってしまっているように感じました。もっと長くなってもいいから、ストーリーに深みを持たせて欲しかった。
一番の見所はシロクマ対シロクマの決闘シーン。シロクマ「イオレク」が暴れるシーンはどのシーンも音響がズドーンドシーンっと迫力有って大いに盛り上がりました。でも、一番の見所がシロクマっていうファンタジー映画もどうなんだ、という話になってきます。ちなみに、港町の薄汚れた工場で働くシロクマの姿からは、日本フルハップのCMに出てくる「ほんまかいなー」のシロクマを思い出さずにはいられませんでした。あんな待遇されてたら福利厚生の充実した転職先を探すのもわかります。
■ 日本フルハップ CMギャラリー「白熊のリクルート編」
シロクマ以外にも全体に動物(ダイモン)のCGはよく出来ていて、ライラのダイモンが「トランスフォーマー」まではいかないものの、コロコロと姿を変えてイタズラっぽく動き回る姿は、愛嬌あってなかなかよかったです。
この映画「ライラの冒険 黄金の羅針盤」、ヨーロッパなどではそこそこヒットしているようですが、肝心のアメリカでは、原作に含まれるアンチ教会的な要素からキリスト教右派団体のボイコット運動が起こるような騒ぎになっているらしく、それが影響してか大コケ。
■ 『黄金の羅針盤』問題:「神」が米国社会に与える影響(wired vision)
よくよく調べてみれば、次作「神秘の短剣」の製作決定は発表されておらず、巨額の予算を注ぎ込んでこの程度のヒット具合となってくると、傷口の小さいうちに打ち切り・撤退という可能性も大。なんだかんだと書きましたが、次作が作られたらちゃんと見ようとは思ったので、予算減らしてでもなんとかお願いします。
Review : 2008年02月11日 13:02
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