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2008年03月30日 21:39
ノーカントリー
フォー・オールド・メン。
殺し屋アントン・シガーが誰かに似ている…。鑑賞直後の暫定結論は「バナナマン日村」でしたが、ネットの感想など見て回った中でズバリの回答に遭遇。正解は、大阪が世界に誇る建築家「安藤忠雄」でした。
エンドクレジッドの時以外に音楽は無し、VFXアクションも無し、ハリウッド的起承転結も無し、有るのは空気ポンプで人を殺す安藤忠雄の冷徹さと、アメリカ南部の荒涼とした風景、あと哲学アリアリの台詞。
見終わった後の「?」には賛否両論あって当然と思いますが、自分はこの余白たっぷりで深読みシロだらけのまとまり方を楽しみました。読んでませんが、原作(コーマック・マッカーシー『血と暴力の国』)に忠実な終わり方で、全体も原作に沿った作りだったとのこと。
深読み的には、トミー・リー・ジョーンズ演じるオールドメンな保安官に、ストーリーの比重がもう少しあっても良かったのかな、と思いました。映画史上に残るシリアルキラーと言ってもよい存在のアントン・シガーが人を殺すシーンをもっと見たかったな、とも思いました。でもそういうのが見たいなら別監督でどうぞ、てなところだとは思いますが。邦題から「For Old Men」を抜いたのはアウトと判定します。
風の音や弾丸の音のサラウンドもなかなかよくて、席の斜め後ろあたりからシューッシューッと空気が漏れるような音が聴こえてきて、凄いリアルなサラウンドだなーと感心してたら、オッサンのイビキでした。ノーカントリーフォーオールドメン。唯一の音楽であるラストクレジット時の音楽は非常に素晴らしかったです。Carter Burwellの仕事。
金を持って逃げていたヒゲの人(ジョシュ・ブローリン)のデビュー作は「グーニーズ」。デビュー作から冒険に対して貪欲です。
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Review : 2008年03月30日 21:39
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