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2008年05月25日 10:22
Jim - Jamie Lidell
ブルーアイドソウルです。
ファーストアルバム「Muddlin' Gear」はこの際無かったことにしましょう。
2枚目「Multiply」からはじまった「俺、やっぱりポップスやります」ブルーアイドソウル路線は、この3枚目「Jim」で1つの到達点へとたどり着きました。まだ「Multiply」では細かいSEやボーカルのエディットがあったり、クラブ向けのビートが意識されてたり、「Muddlin' Gear」を作った脳の部分が香辛料的ながらも活用されているのを感じ取れました。しかしそれが今作になるともう完全にデトックス。白スーツの似合う伊達男、Cristian Vogelって何でしたっけ?という解脱感。
Amazonの売り文句を見たら『日本でもヒット中、「Another Day」を収録』なんて書いてあって、FMででもかかってるのでしょうか。
Cristian VogelとのユニットSuperColliderで歌うJamie Lidellを愛するものとして、ここまで突き抜けて爽やかにやられると、内容が全然悪くないというのも相まって、少し寂しく感じてしまう複雑な男心です。繰り返しますが、内容は全然悪くないのです。古典的ソウルの影響を晒しながらも現代風のセンスで古く聴かせないアレンジ。そしてもちろん抜群の歌唱力。Jamie Lidell同様に「俺、やっぱりポップスやります」ブルーアイドソウル路線を取ったGonzalesのセカンドアルバム「SOFT POWER」とテイストはよく似ていますし、ともに甲乙付けがたいハイクオリティです。GonzalesにおけるFeistのように、Jamie Lidellのプロデューサーとしての手腕を見てみたい気もします。
そして「Multiply」における「Multiply Additions」のように、リミックス盤楽しみにしてます。
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Review : 2008年05月25日 10:22
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