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2008年08月31日 11:51
Songs From The Beehive - Move D & Benjamin Brunn
クレヨン王国のミニマル・アンビエント。
Source Recordsの主宰でもある大ベテランMove DがBenjamin Brunnという新人とのコラボレーションによる2枚目のアルバム。
ジャケットのイメージどおり、カラフルでサイケデリックな夢見心地の電子音楽。雲に乗って空を漂うような浮遊感もあれば、深海魚に誘導されて海溝を落下していくような深淵さもあり。ぽよ〜んとしたポジティブなサウンドと時折入るわかりやすいメロディが取っ付きやすい。
ビートの強い曲もあって(CDのみ収録の3曲目「Honey」は完全にダンストラック)、クリック音に深いリバーブがかかったり、基本的には今風なディープミニマルのアルバムというところになろうかと思いますが、アンビエント的なアレンジがとても素晴らしくて、90年代中期のアンビエントテクノ(Rising HighとかFaxとかWarpのAIシリーズとか)を思い出させるような瞬間が山盛りあります。そういう要素はMove Dの年の功なのでしょう。Move D自体がミニマルテクノの人と言い切るには振り幅が広すぎるところがあって、その多様な側面が見事に音に結実しているなと感心します。
目の前でリアルタイムにシンセやミキサーをいじっているかのような、ラフで即興的な音作りがとても楽しいです。10分を越える曲が4曲もあって、といってもダラダラと金太郎飴な展開が続くのではなく、カメレオンのようにジワジワと色彩が変わっていって飽きさせません。ベストトラックは「Love The One You're With」。
Review : 2008年08月31日 11:51
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