« NHK教育で「アルフ」再放送決定 | メイン | Modernaire - Dez Dickerson »
2008年09月14日 13:22
Carried To Dust - Calexico
南米から砂塵に吹かれて。
アメリカ南西部のテイストを色濃く出す、最近ではオルタナティブ・カントリー系とか言われるバンド、Calexico(キャレキシコ)の新作。ゲストはIron and WineのSam BeamとかTortoiseのDoug McCombsとか。
やっぱりCalexicoは1998年のアルバム「The Black Light」の、モリコーネをパロディしているようなインチキ西部劇っぽいイメージが強烈でした。その後、渋いフォークロックや元気のいいカントリーロック等、ラジオ受けするような方向に少しずつシフトしていて、前作「Garden Ruin」は完全にロックアルバムでした。
今作「Carried To Dust」を聴くと、やはりポップな曲も多くありますが、そういう曲も随分枯れ果てた雰囲気になっていて、試行錯誤も一段落といったところでしょうか。実験君も顔を出しません。とはいえ、スペイン語で歌われる「Inspiracion」や西部劇っぽい口笛がたまらないインスト「El Gatillo (Trigger Revisited)」など、期待されるイメージも引き受けてキチンとバンドの方向性を軟着陸させたように感じます。
枯れ方に昔のようなインチキっぽさは無く、フォーク/カントリー/ロック/メキシコ/西部劇 など音楽の融合のさせ方に時々指摘された「つぎはぎ」っぽさも無い。これがCalexicoの音で、これが今のリアルなアメリカの姿をあらわした音です、と極東の民に感じさせるだけの力を音の中に感じ取れました。
Review : 2008年09月14日 13:22
ブックマーク
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL :
http://www.spotlight-jp.com/matsutake/mt/mt-tb.cgi/210