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2008年10月16日 10:03
僕らのミライへ逆回転
原題「Be Kind Rewind」です。
今年の年頭に知って、日本で公開されたら絶対見に行こうとメモまでしてたのに、「僕らのミライへ逆回転」なんていう邦題が付いていて、うっかり見逃すところでした。
潰れかけのレンタルビデオ店「Be Kind Rewind」でひょんなことからビデオの内容が全部消去されてしまい、その場しのぎでホームビデオを使って映画をリメイクする、という話。
YouTubeで「Sweded」で検索すると、この映画に影響されて撮影された多くのリメイク映像が見つかります。“Sweded”動画の検索結果 4,160!「Sweded」というのは映画中で作られるリメイクビデオを「スウェーデンから取り寄せたレアものだからレンタル料が高い」とウソをつくところから来てます。監督が自らこの映画自体を「Sweded」した予告編も。
脚本は前作「恋愛睡眠のすすめ」同様にミシェル・ゴンドリー監督自身。「エターナル・サンシャイン」の脚本の切れ味の良さはやっぱりチャーリー・カウフマンの手柄だったのかな? 今作は「そんなアホな」が連発される筋書きで、ちょっと詰めが甘いように感じますが、コメディーと割り切れればスっと入れると思います。とはいえ、単なるドタバタコメディや「最終○○計画」みたいなパロディともちょっと違う。
自分自身も、ジャック・ブラック主演、昔の映画をバカバカしくリメイクするコメディー、ミシェル・ゴンドリーのハイセンスな映像、というような先入観で見ましたが、意外に「ニューシネマパラダイス」の現代版とでもいうべきか、ちょっとひねりのきいた心暖まる映画愛のコメディー、というような作品で、結果的に下町人情ドラマとして楽しみました。
ジャズがストーリーに関わっていることもあって、BGMは古いジャズっぽい曲やBilly Preston、Booker T. & The MGsなど。サントラには入っていないようですが、The Gap Band「Early In The Morning」も流れてたはず(制作風景が色々流れるシーン)。
モス・デフもジャック・ブラックと並んで主役格での映画出演で、すっかり俳優の風格が、なんて思ってたら、調べたらこの人、ラッパーとしてのキャリアより俳優としてのキャリアの方が長いんだとか(高校生時代がらTVドラマ出演)。「ミニミニ大作戦」にまで出てるとは知りませんでした。
Review : 2008年10月16日 10:03
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