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2008年10月21日 11:19
Inspiration Information Vol. 1 - Amp Fiddler, Sly & Robbie
コラボレーションです。
デトロイトのソウル・ファンクアーティストAmp Fiddlerとレゲエの大御所プロデューサーSly & Robbieのコラボレーション。レーベルStrutが立ち上げた「Inspiration Information」というシリーズの第一弾で、「アーティストとその憧れの人」という組み合わせでコラボレーションさせる、という企画らしい。今回は当然Amp Fiddler→Love→Sly & Robbieということでしょう。
Sly & Robbie自体が根っこは完全にレゲエですが、異種格闘技に積極的な人達なので、このコラボレーションもレゲエ色は佐ほど強く無く、レゲエに分類出来る曲は頑張っても半分くらい。基本的にはソウルのレコード。
Amp Fiddler。P-Funkの正式キーボーディストでデトロイトのクラブ人脈とも深い繋がりという輝かしいバックボーンの持ち主なのに、どうもお行儀良く優等生な作品ばかりで(Mr.Fiddler時代からずっと!)、彼に対して高すぎる期待を抱き続けている自分としては、正直言ってこれまでの彼のアルバムには強い不満を感じていました。今作はその高すぎる期待ラインをはじめて越える内容になりました。
この「Inspiration Information」というアルバム名。先に書いたようにレーベルが立ち上げたプロジェクトの名前ですが、自分はまずこの「Inspiration Information」という名前に惹かれてこのアルバムを聴きました。というのも「Inspiration Information」といえばリリースのShuggie Otisの大名盤のタイトル。白人からのスライ「暴動」への回答ともいうべき1974年リリース作品です。このアルバムの曲をカバーとかしているのかな?という興味です。
で、Amp Fiddler, Sly & Robbieのこの「Inspiration Information」はShuggie Otisの「Inspiration Information」とは何も関係ないはずなんですけど…音が非常に良く似ています。曇った古いドラムマシンの音にファンキーなクラビネット、こじんまりしたオルガン、抑えたソウルなボーカル。それにこの枯れた全体の質感! 全く意識してない、なんて言い訳は通用しないレベル。このトラックはSly & Robbieの作業? 打ち込みと生音が境界線無く溶け合った素晴らしいサウンドです。曲はAmp Fiddlerらしさの生きたP-Funk印のデトロイトソウル・ファンク。
タイムリーに大統領選に乗っかってGeorge Clinton「Paint The White House Black」を「Blackhouse」と改題してカバー。元曲がどこに残っているのかサッパリわからないスウィートなソウルに変貌しています。
Review : 2008年10月21日 11:19
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