2009年03月10日 00:21

XTC変名「The Dukes Of Stratosphear」の残した2枚のEPがリマスター再発

『25 O'Clock』と『Psonic Psunspot』。2枚別々のCD化は初。

■ XTCの変名デュークス・オブ・ストラトスフィア、リマスター復刻!未発表音源入り(CDJournal)

ファン待望の復刻がついに実現! XTCの変名プロジェクト、デュークス・オブ・ストラトスフィア(The Dukes of Stratosphear)のオリジナル作品が20年以上の月日を経て、いよいよCD化されます。デュークス・オブ・ストラトスフィアは、かねてよりサイケデリック作品を作りたかったというアンディ・パートリッジの希望にそって、80年代にXTCが行なったプロジェクト。“倉庫の奥で発見された60年代のテープ”というコンセプトで、サイケデリック時代のサウンドの再現を試み、めくるめくポップでカラフルな世界を作り出しています。

時は1985年。新人アーティスト(Mary Margaret O'hara)をともにプロデュースすることになっていたXTCのアンディ・パートリッジ(Andy Partridge)とジョン・レッキー(John Leckie)が揃ってクビになり、空いた時間で一緒に何かしようと、XTCでやるにはサイケデリックすぎると没になっていたストック曲を録音することをジョン・レッキーが提案、安スタジオで一発録音。

こうして完成したミニアルバム『25 O'Clock』を、XTCの手による作品であることを伏せてThe Dukes Of Stratosphearと名乗ってリリースします。これが低迷していたXTC本体よりも売れてしまって、レコード会社にせがまれてもう一枚『Psonic Psunspot』もつくりました、というストーリーです。

▲ The Dukes Of Stratosphear - Bike Ride to the Moon

▲ DUKES OF STRATOSPHEAR - What in the world

60年代のスタジオ技術に忠実にしたがって作られたインチキ・サイケデリック・ロック。露骨なまでにパクリ・オマージュ・パロディ化されたストーンズやビートルズ、ビーチボーイズ、ピンク・フロイドなどなど。XTCよりこっちが好きという意見は結構多く聴かれるのですが、本人達は完全にジョークでやったようです。ゴドレイ&クレーム(元10cc)が映画化するプロジェクトまであったとか。

ジョン・レッキーといえば、もちろんStone Rosesのファーストアルバムのプロデューサーとして有名です。Stone Rosesがジョン・レッキーにプロデュースを依頼したのも、The Dukes Of Stratosphearを聴いたからだったとの話です。Stone Rosesの「Don't Stop」の逆回転風サウンドはここから繋がっているわけです。

自分は高校生の時に『25 O'Clock』と『Psonic Psunspot』が2in1でCD化された際のCD「Chips from the Chocolate Fireball,」を買って、以来ずっと愛聴しています。

■ 追記:09/11/04

このリマスター再発から半年も経たぬうちに、なんと「The Complete & Utter Dukes」というDukes Of Stratosphearのボックスセットが発売される事が告知されました。

■ XTCの変名デュークス・オブ・ストラトスフィア、コンプリート・ボックスが発売(CDJournal)

ボックスには、今年4月にボーナス・トラック付きでリマスター復刻された『25 O'Clock』(1985年)と『Psonic Psunspot』(1987年)のCDに加え、同2作品のLP(180g重量盤)、7インチ・シングル「Tin Toy Clockwork Train / The Affiliated」、特製Tシャツ、特製ジグソーパズル(500ピース)、紙幣サイズの特製カードなどが付属されます。

The Complete & Utter Dukes

▲ The Complete & Utter Dukes

これは凄い。特製ジグソーパズルに特製Tシャツ、LPや7インチまで。モノとして凄く魅力的です。先のリマスター再発を買った人が泣いてます(→Amazon)。

News : 2009年03月10日 00:21

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