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2009年04月06日 09:56
「美少女テクノポップの作り方」という本が出るらしい
サブタイトルは「キュートなボーカルの近未来サウンドを作るDTMテクニック(DVD-ROM付き)」
■ 美少女テクノポップの作り方(リットーミュージック)
これ1冊とパソコンがあればスグに曲作りができる! キャッチーなメロディ、キラキラしたシンセ、強いビート、そして機械的に加工されたボーカル……そんな近未来的な要素が散りばめられた、近ごろ流行りの「美少女テクノポップ」。本書はDTMによって、この少女テクノポップの作り方を示す本です。ソフト/周辺機器の選び方から、胸キュンなメロディの作り方、曲の構成の仕方、ボーカルのクオリティ・アップ/加工方法、ミックスのやり方までを、順を追って解説していきます。また、付録のDVD-ROMには、DTM ソフトCAKEWALK Sonar8とバーチャル・シンガー初音ミクの体験版、そして豊富なサンプル・ループを収録。これ1冊とPCさえあれば、とりあえず女性ボーカル+ループを主体にした電子系ポップスが制作可能。DTM初心者の方もぜひ!
著者はYセツ王などをやっていた齋藤久師という方。日本シンセサイザープログラマー協会理事。目次は下の通り。
- 第1章:準備をしよう
- 第2章:曲作りの流れを知ろう
- 第3章:サビを作ろう
- 第4章:イントロや平歌を作ろう
- 第5章:胸キュンなメロディを作ろう
- 第6章:曲を装飾しよう
- 第7章:ボーカルを録ろう
- 第8章:ボーカルを加工しよう
- 第9章:初音ミクに歌わせよう
- 第10章:ミックスしよう
- 第11章:リミックスしよう
残念!美少女テクノポップを作る上で不可欠でいて最大の難関「美少女を連れてくる」の章が無い! ここをあやふやにしては「美少女テクノポップの作り方」と名のつく本としては画竜点睛を欠くというやつでしょう。総ページの半分以上を割いてもよいくらいではないでしょうか。「デモテープを募集しよう」「ライブハウスでナンパにチャレンジ」「アイドルやアニメのプロダクションに自分を売り込もう」。
「そこは初音ミクで勘弁してくれ」ということかもしれません。確かにオリコンチャート入りの実績のある初音ミクを差し出されてしまったら「だって美少女がいないんだもん」の言い訳が通らなくなってしまう、という現状の面白さ(といってしまっていいのか)を突いた面白い企画本だとは思います。
ついでに関係あるような無いような、美少女テクノポップでもおなじみのAuto-Tuneの話。昨日「アメリカンアイドル」を見てたらカニエ・ウエストがゲストで出てきて、新アルバム「808s & Heartbreak」から「Heartless」を演奏しました。「808s & Heartbreak」というアルバム自体がAuto-Tuneをバリバリにつかうことがコンセプトの作品だけに、どういう演奏になるのか興味がありました。ラップなのに口パクなのかな?と思いきや、どうやら自分の聴く限りは最初から最後までしっかり生でラップしていて、Auto-Tuneのあのケロケロした感じもしっかり出ています。
技術的にはAuto-Tuneをリアルタイムでかけるのは可能なはずですが、PCの安定性の問題や、マイクに入ってくる声以外の演奏の音での誤反応など、いろいろなハードルがあって、そんな苦労してまでリアルタイムにライブ使用するリスクを冒す人が居ないのが実情だと思います。そこをクリアしてしっかりリアルタイムにケロケロしている(ように見える)ステージは初めて見ました。
■ 関連サイト
News : 2009年04月06日 09:56
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