2009年05月02日 13:09

Sounds Of The Universe - Depeche Mode

Sounds Of The Universe - Depeche Modeリズムボックス、オールドシンセ、ラウドギター。

[音楽/レビュー]
タイトル : Sounds Of The Universe
アーティスト : Depeche Mode
レーベル : Mute
リリース年 : 2009/4

デペッシュ・モードの12枚目のアルバム。ラウドなギターが前面に出た曲が多いのは前作『Playing the Angel』と同様、攻撃的で陰鬱な印象が強かった前作と違って少し落ち着いて聴こえるのは、Martin L. Goreのビンテージ機材収集癖のおかげか、古いリズムボックス系の音がギターの攻撃性を中和しているように感じます。「Little Soul」「Come Back」などスローな曲に佳作が多いです。

先行シングル「Wrong」が特に素晴らしいです。過去のどの曲と似ているということも無いのに、すんなりデペッシュ・モードらしいサウンドにアレンジに歌詞に歌声に。

▲ Depeche Mode - "Wrong" ("In The Studio" Music Video)

サスペンス調のビデオクリップも素晴らしい「Wrong」です。オリジナルのビデオクリップは貼り付け禁止だったので、YouTubeに直接行って鑑賞してください(→YouTube : Wrong - official music video / →YouTube : Wrong - 日本語字幕付)シングルではTrentemollerのリミックスが聴けます(→YouTube)。

電気グルーヴの石野卓球がオールナイトニッポンでだったか、デペッシュ・モードは93年『Songs Of Faith And Devotion』で普通のロックバンドみたいなギターを鳴らしだして急にダサくなったから聴かなくなった、というようなことを発言してました。恐らく80年代から追いかけていたファンの多数派の声を代弁しているのでしょう。ですが、自分はこの93年の『SOFAD』がDMとの出会いなので、デペッシュ・モードがロックギターを鳴らしていることに対して全く違和感を感じないんですよね。『SOFAD』は今でも大好きなアルバムです。そんな自分でも、近作はちょっとギターの音がアグレッシブすぎる曲が何曲かあって、ついつい飛ばしてしまいます。

たまにはMartin L. Goreのソロ作みたいな枯れたアルバムもお願いしたいですが、年老いてなお盛ん、もはやスタジアム級の巨大会場でのライブツアーがデフォルトのバンドなので、ライブで演奏されるにはこれくらい押しが強いサウンドのほうが盛り上がってよいのかもしれません。

▲ Depeche Mode - Enjoy The Silence live @ Rock Am Ring 6-4-6

ドイツのロックフェスでの映像。日本と海外での人気のギャップがこうまでも広がると、ますます来日ライブが遠のきます。東京ドームクラスの会場は無理だろうから、ロックフェスのメインアクトしか招致の可能性はなさそう。フェス出演済みのNew OrderやThe Cureと比較して、デペッシュ・モードの日本での人気ってどうなんでしょう。上のドイツの映像みたいに「Enjoy The Silence」で会場全体で盛り上がるのはさすがに無理かな。

■ DEPECHE MODEがすごく好きなのですが..彼らは何故、日本ではライヴをやらないの...(Yahoo!知恵袋)

たしか93年頃、INROCK誌のインタビューだったと思いますが、 「日本ツアーは採算が合わない」とメンバーの誰かが話していた記事を見たことがあります。(中略)私は幸運なことに、最後の来日ツアーになった90年、金沢でのライヴを見ることができました。あんな悲惨な入り(多分1000人以下)でも手抜きしなかった彼らに、素晴らしいライヴをありがとうと、思い出すたび感謝の気持ちでいっぱいになります。

うらやましい。

■ 関連サイト

Review : 2009年05月02日 13:09

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