2009年09月19日 16:25

96時間

「お父さんは心配症」in Paris。

[映画/レビュー]
タイトル : 96時間(原題:Taken)
監督 : ピエール・モレル
脚本 : リュック・ベッソン ロバート・マーク・ケイメン
上映時間 : 93分
出演者 : リーアム・ニーソン、マギー・グレイス

リュック・ベッソン&ロバート・マーク・ケイメンの「トランスポーター」コンビの新作。

▲ 映画『96時間』

邦題が「96時間」で米ドラマ「24」とタイアップしたCMが流れてるんで、タイムリミットでハラハラする工作員vsテロリストのアクション映画とイメージされそうですが、そういう側面もありますが、主人公の親父(元・CIA工作員)が対峙するのはテロリストではなくて人身売買組織で、親父を突き動かすものは複雑な政治的背景など皆無の、純粋に娘を取り戻したいという思いだけなので、親父ガンバレ!という単純な心だけで楽しめる、無駄の無い映画です。また「96時間」という邦題、このタイムリミットはほとんど映画の本筋には関係無しです。原題「Taken」のままよりは集客的には貢献しているタイトルだとは思いますが。

リュック・ベッソンが関わる映画です。なので、軽いエンターテイメント路線のアクション映画ではあります。ですが、これがなかなかの拾い物で、思った以上に面白かったです。とにかく元CIAの親父が容赦ない。娘を取り戻すためなら微塵の躊躇も無く淡々と殺します。殺し方もヒドいし殴り方もいちいち痛そう。情報のためなら無関係な人でも半殺し。でもこれがサクっとしていてメチャクチャ面白いのです。TVゲームのうまい人が何度目かの完全クリアをしているのを横で見せてもらっているような感覚です。「こいつ3発頭を撃ったら倒れるから、倒れ始めたらすぐ後ろ回って車奪って、車で他のやつ轢き殺したら次の面な」「スゲーっすねー」みたいな感じ。中だるみが全くなくて、上映時間も93分とコンパクト。

96時間 imageうまいなーと思ったのは、誘拐される娘が離婚した元妻と一緒に住んでいて、その妻の現旦那は大富豪という設定。この人間関係が映画冒頭で丁寧に描かれるのですが、この親父の悲哀に共感できない人間はなかなかいません。残酷なだけじゃなくて、娘愛する思いあまって行き過ぎる親父をちょっと笑ってしまう、よくできたストーリーです。

この娘、どっかで見たことあるなーと思ったら、「LOST」のわがまま妹、シャノンでした。主役の親父は「シンドラーのリスト」でシンドラーを演じたリーアム・ニーソンです。

「トランスポーター」や「TAXI」同様、何度テレビで放送してもキッチリ高視聴率とりそう。ちょっと殺し過ぎるのでテレビ東京しか無理かな?

続編製作決定だそうです。

Review : 2009年09月19日 16:25

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