matsu & take

CDのプラスチックケースを捨ててソフトケースに移し替えることで省スペース。

当然ながら我が部屋がそう広いわけもないので、2003年頃からソフトケースを導入しています。所有CD全部を分解してソフトケース化しているわけではなくて、ソフトケース化するのは中古屋に持っていっても買い取り拒否になるCDとか、全然聴かないけど思い出があって手放せないCDなど、「聴く頻度が低くて、売っても金にならないCD」が中心です。具体例を挙げると、映画「フィフス・エレメント」のサントラ盤のようなCDです。

自分はこれまで「Flash Disc Ranch（フラッシュ・ディスク・ランチ）」というメーカーの商品を使ってきました。使い始めた当時は、これの他にまともな選択肢はありませんでした。そんな寡占状態のCDソフトケース市場に、2007年、コクヨが満を持して「MEDIA PASS」という商品を投入しました。

惰性でFlash Disc Ranchのソフトケースを買い続けてきた自分ですが、気がつくとMEDIA PASSのほうは近所の電気屋でも売っているほど入手しやすくなっていて、Flash Disc Ranchのほうは特定のCD屋まで行かないと入手不可能な上に数年前に値上げ。このままFlash Disc Ranchにこだわり続けるべきか、MEDIA PASSに乗り換えるべきか。ここらでいっちょMEDIA PASSを買ってきて両者を比較してみることにしました。

--

パッと見のオモテ面は、トレイ下に入る印刷物の側面の部分が見えるか、帯が見えるかの違いがあります。

両者の決定的な違いとしては、Flash Disc Ranch（以下FDRと略）が「レコードジャケットを模したビニールのケース」であるのに対して、MEDIA PASS（以下MPと略）は「CDケースを模したビニールのケース」のような作りになっています。FDRは口はひとつ、MPは口が４つあります（CD、ブックレット、トレイ下印刷物、帯）。

FDRは不織布が袋状になっていて取り出し可能、ケースに接着されていません。MPは不織布のはしっこがビニールケースに接着されていて、その上にCD、下にトレイ下の印刷物を収納する構造です。

帯について、FDRは特別の配慮はありませんが、MPは帯を入れるためのポケットがあります。

個人的には輸入盤派なので、この帯ポケットの配慮が余計。ここに帯を入れないとオモテ面に無用な空間が出来て不格好です。

写真ではトレイ下印刷物の側面の部分が見えるようにしてますが、この部分は本来は不織布の下に入れ込むのが正しいようです。トレイ側面部分を不織布の前に出すと、気をつけないとCD取り出し時にコスってしまいます。

素材は、FDRはビニールが肉厚で、光沢の有る澄んだ透明です（特に背面）。MPのビニールはパリっとした薄い素材で、透明ですが、少しツヤ消し加工してあります。大きさは、CDのプラケースと比較して、FDRが5ミリほど横長で、MPが5ミリほど縦長です。厚さに関しては大差はなさそうです。どちらもCDの1/3くらいに幅を圧縮してくれます。

それでは判定。

• ジャケットをきれいに見られるという美術面 … Flash Disc Ranchに軍配。
• CDの取り出しやすさという技術面 … MEDIA PASSに軍配。
• コストパフォーマンス面 … 市場価格で200円ほど安いMEDIA PASSに軍配。

２対１でMEDIA PASSの勝ちです。

とはいっても、Flash Disc Ranchのシンプルさとビニールの素材の良さはやはり魅力的ですし（しかし最近の原油価格高騰でビニールが薄くなったという情報も）、MEDIA PASSの帯ポケット不要問題はいかんともしがたい。僅差、苦渋の判断です。どちらもよく戦いました。