matsu & take

バルカン・ビートのムーブメントを大きく牽引した２年前の前作「Disko Partizani」と基本的なところは変わってませんが、今作はより迷い無くバルカン半島に一直線に突っ走っていて、前作で打ち込みのダンスビートやミックスの片隅に残っていた「今のダンスミュージックをわかった上でこれやってるんですよ」というアピールが、今作ではほとんど無くなりました。

YouTubeに上がっているライブの動画を見ると、完全に生バンドでライブをやっているようで、ブックレットにはギター抱えて上半身裸で汗まみれになってステージを飛び回るShantelのライブ写真が満載です。ライブで盛り上がる曲をどんどん作ってまとめたらこういうアルバムになったのでしょう。前作はDJが作ったアルバムという感じでしたが、今作はバンドが作ったアルバムという感じです。

とにかく理屈抜きに楽しい楽しい。どの曲にもバルカン半島節というのか、同じような管楽器の高速フレーズがワンワン鳴っていて、同じようなゆったりしたレゲエ的なベースが重く響いてます。独特の音階のメロディーも人なつっこくて、何言ってるかわからなくても一回聴いたら次からはサビだけは一緒に鼻歌してしまうほど。ライブでも老若男女入り乱れて盆踊り状態で盛り上がるのでしょう。