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2009年12月05日 13:16
Matthew Herbertの次作「One Pig」はブタの一生をサンプリング
誕生から死、食卓まで。
2010年にリリース予定のアルバム「One Pig」が、「一匹のブタの生涯」の音だけで作られたものになると予告しています。
■ a project is born(the herbert pig)
in 2010 i will release a record entitled 'one pig' it will be made up entirely of sounds made during the life cycle of a pig. i will be there at its birth during its life present at its death and during the butchery process.
ブタの誕生から死、解体されるところにまで立ち会ってその様子を録音して、その音でアルバムを作るそうです。ブタの皮や血、毛なども余すことなく使って、それらで楽器を作って音を鳴らすとも書いてあります。
この「One Pig」のプロジェクトに合わせて、「the herbert pig」というブログが開設されています。ブログではブタの成長記録が動画や写真付きでレポートされています。
■ a pig is born(the herbert pig)
when i arrived, she had already delivered 2 further gilts. but i was present for the birth of two of the sow's piglets. one boar and one gilt (one male and one female)
ブタの誕生は2009年8月15日。7匹生まれた中の、母親ブタに尻をかまれた跡のついた一匹を選んで録音の対象としました。名前はつけていないようです。残念ながら、このブログは母親ブタがブタ小屋から取り除かれたところ(10月11日)で更新が止まっています(追記:更新は再開されました)。
最近のインタビューの中で、今後のプランが語られています。
■ Matthew Herbert to slaughter pig and play its bones(guardian)
「ブタは料理されます。The Fat Duckのコック長Heston Blumenthalの料理で晩餐会を開きます。骨はフルートにして演奏します。」
「The Fat Duck」というのはイングランドのバークシャーにあるレストランで、ミシュランガイドで2004年から3ツ星を獲得し続けているような名店です。2005年には「Restaurant magazine」という雑誌で、どの程度の権威の雑誌かはわかりませんが、この雑誌が毎年選ぶ「The World's 50 Best Restaurants」で「世界一のレストラン」として選出されています(→Wikipedia)。ユニークな料理を出すことで有名な店なんだそうです。間違いなくその「晩餐会」の様子は録音されるでしょうし、それがリリースパーティーになるのかもしれません。
ハーバートは「One Pig」の他にもいろいろな事をやっています。11月21日には、Phillips de Pury & Companyというアート系のオークションハウスで、オークションの司会にあわせてハーバートがDJするという変なコラボレーションをおこなっています。
また9月30日には、ドイツのクラブ「the robert johnson club」で「One Club」というプロジェクトをおこなっています。クラブの内外(トイレにも)にたくさんのマイクを設置して録音して、その音だけでアルバムを作るそうです。(追記:くわえて、自分自身の一日を記録した「One One」というのもあるそうで、「One」3部作として順にリリースしていくことがインタビューで語られています →Link)
2009年はあまり目立った大きな動きの無かった(The InvisibleとMicachu & The Shapesのプロデュースくらい?)ハーバートですが、2010年はいろいろ動いてくれそうです。
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News : 2009年12月05日 13:16
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