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2010年01月06日 18:29
The Stimulus Package - South Rakkas Crew
Back To The 90年代。
M.I.A.との仕事で有名なアメリカのプロデューサーDIploの個人レーベルから、South Rakkas Crewのセカンドアルバム。Deerhoofの日本人のボーカルの人も参加。「こんにちわー」。
1曲目「So It Go」にたまげました。The Prodigy「Charly」(→YouTube)をリミックスしたようなサウンドです。実際同じブレイクビーツを使っていて、シンセの音も「Charly」期のプロディジーへの意識がありありと見て取れる音です。2010年の「Charly」はオートチューン化されてヌラヌラしたレゲエボーカルとフィジットハウスっぽいベースラインで最新バージョンにアップデートされています。ついに一周回りました。
アルバム全曲がテクノ・レゲエ・ハウス・ファンクをBPM130くらいで合体ロボのようにミックスした音、つまり90年代初頭のイギリスのレイブです。レイブは先の2,3年くらいで復活済みのような扱いですが、レイブとひとくちに言っても人それぞれに見ているポイントが違っていて、自分が復活を期待していたのはまさにこのポイントの音です。12曲目「Hands Up (South Rakkas self-remix)」冒頭のピアノのコード!これこそレイブの肝ですよ。ダルマの目玉に墨が入りました。
作っているのはイギリス人、じゃなくてアメリカ人とジャマイカ人だそうです。一番近いと感じるのはBasement Jaxxあたりでしょうか。
■ South Rakkas Crew – The Stimulus Package(Mad Decent)
It’s finally here, the big New Years present from Alex G and Dow Jones! Featuring vocals from Capeton, Killa Queenz, Deerhoof (!?) and a host of other new & unknown rippers – YES! Grab it all for free below!!! And lookout for some bonus tracks coming in the next few days… Seriously, what’s better then free?
最後に一番肝心なことを書きますが、このアルバムは無料です。MP3の音質は320kbps、メールを登録すればアルバム一枚全16曲丸々をフリーでダウンロードできます(→Link)。この90年代レイブサウンドは最新の10年代音楽流通システムに乗って広がっていきます。「サウスロッカーズさいこう」。
Review : 2010年01月06日 18:29
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