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2011年02月23日 08:20
5年に1枚ペースの鰻テクノ / Well Spent Youth - Isolee
ドイツミニマルテクノの至宝。
ドイツのミニマルテクノシーンを代表する一人、Isolee(イゾレ)6年ぶりの3rdアルバムは、DJ KozeのレーベルPAMPA Recordsからのリリース。
アルバム全体を通してのアイデア豊富さに驚かされます。4の倍数の小節ごとにフレーズが変化したり展開したりする従来のダンスミュージックのお約束はここでは通用しません。予想もしないランダムなタイミングで場面がコロコロと転換して、予想もしない方向から音がスーッと差し込んできます。聴き手の想像力に捕まること無く、まるでウナギのように、ヌルヌルスルスルと泳ぎ去っていきます。
生っぽいホーンやベースの響きと優しいシンセの和音が絡みあう静かなファンク「Journey's End」、Kraftwerkのような変調ボイスが気持ちいい「Transmission」、ゆらゆら揺れる電子音のリズムが不思議なベースラインを形作る「Hold On」などなど、Isolee独特のカラフルでサイケデリックな世界は、さらに自由度を高めてフワフワと漂っています。
前作「We Are Monster」も十分につかみどころの無い不思議なアルバムでしたが、今作はそれ以上につかみどころがありません。すべての曲はダンスミュージック的なフォーマットを持っていますが、クラブでガンガン踊らせるようなタイプの曲は減っていて、その一方で減ったぶんをヘッドホンで何度も聴き返したくような曲が埋めています、というか、そういう曲ばかりです。
CDジャケットに貼られたシールには「Isoleeのニューアルバムは5年ごとに出る!見逃すな!」と書かれています。ということは、次のリリースは2016年頃。もちろん前作同様このアルバムは5年以上聴き続けられる内容です。殿堂入り。
今回のリリースに合わせて旧譜がボーナストラック付きで再発されるので、これを機会に未聴の方は未聴の方は是非聴いてみてください。
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Review : 2011年02月23日 08:20
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