2011年12月19日 19:42

Moby先生が解説するテクノ用語講座 - ダブステップ、アシッド、エレクトロ、ブレイクビーツ

雑い…。

mobyアメリカで言うところの「エレクトロニックダンスミュージック」、日本で言うところの「テクノ」の専門用語について、最近までアメリカで発行部数一位を誇っていた大衆新聞USA Todayのサイトに「Electronic dance music glossary(エレクトロニックダンスミュージック用語解説)」という記事が掲載されていて、ちょっと面白かったので訳してみました。解説しているのはアメリカのベテランテクノアーティスト、Mobyさんです。

■ Electronic dance music glossary(usa today)

ブレイクなんとか?ダブ誰々?エレクトロニックダンスミュージックの新たなファンにとってジャンル名やサブジャンル名は迷路みたいなものです。さぁ、それらを区別するのをMobyに手伝わせましょう。

EDM: まず知っておきたいのは、エレクトロニックダンスミュージック(electronic dance music)なんて誰も呼ばないってことだ(訳注:だからEDMと略すという意味か)。すべての異なった形式の電子音楽を全部ひっくるめてEDMと呼ぶ。

BPM: すべてのEDMはBPM(beats per minute / 1分間毎のビート数)に固定されている。トランスは速くて、ハウスは遅い。

Dubstep: ジャングルの子孫。(ジャングルは)レゲエとブレイクビーツに影響を受けた90年代初期のとてもテンポの速い形式のEDM。ジャングルはドラムンベースに変形して、そこからツーステップなども派生した。(ダブステップは)ベースラインが遅くなってる。興味深いことに、ヘビーメタルとヒップホップはBPM75付近の同じくらいのテンポを共有している。ダブステップはその2つの結合体だ。

House & Techno: 両方とも80年代ディスコの派生。ハウスはBPMが遅くて、テクノは速い。

Breakbeat: 多くのサンプルを使用していて、ハウスほどは速くなく、ヒップホップよりは速い。ケミカル・ブラザーズが(ブレイクビーツを)とても有名にしたけど、メインストリームに広めたのはファットボーイ・スリムの功績だ。

Acid: ドラッグのことじゃない。アシッドは特にベースラインの音のことで、とても人工的な音だ。Roland TB 303 bass synthesizerによって80年代後半に作られた、とても強烈な音だ。

Electro: この30年で数多くの物事を意味してきた。もともとは未来的な電子音楽を意味していて、クラフトワークやアフリカ・バンバータのことを評して使われた。今はハードなEDMのことを意味している。

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ざっとこんな感じです。ほとんどの判別基準がテンポが速いか遅いかだけというザックリした解説で、その雑さがかえって清々しいです。行間から浮かび上がる「細かいことは気にするな」のメッセージ。ネットの掲示板やコメント欄を舞台に、ジャンルの境界線を規定するために日夜戦い続けている聖戦の闘士たちに見つかったら大変なことになりそうです。

記事自体がMobyへのインタビュー中の雑談を抜き出したような軽い内容なので、どの程度Mobyが本気で解説してるのか怪しいところですが、曲を作ってる側はジャンルの定義など気にせず、これくらい大雑把すぎるほど大雑把にふんわりつかんでるくらいがちょうど良いのだろうなと思いました。

News : 2011年12月19日 19:42

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