2012年02月20日 13:37

ジョージ・クリントンがP-Funkのテープを「保存・再創造」するためにネットで資金集めを開始

One nation under a groove。

P-Funkの総帥、ジョージ・クリントンが50,000ドル(約400万円)を目標にした資金調達をオンライン資金調達サイト「IndieGoGo」でスタートさせています。その使途は、P-Funkクラシックのテープの「保存」と「再創造」だそうです。via prefixmag

■ Fundraiser for George Clinton, C Kunspyruhzy and What Production Studios(indiegogo.com)

「どんどん広めてくれ」ということなので、文章を翻訳してみました。なにか間違ってたら教えて下さい。

Our Story

Dr. Funkenstein, Mr Wiggles the Worm, Lollipop Manなど、彼は様々な名前で活動しているが、どの名前で呼ぼうと彼の仕事を避けて通ることはできない。George Clinton and Parliament Funkadelic はファンク・ミュージックのパイオニアであり、そのサウンドは現代のヒップホップやソウルのDNAの中に織り込まれてきた。"I Wanna Testify" "One Nation Under A Groove" から "Flashlight" "Atomic Dog" "Paint The White House Black" まで、P-Funkは創造性の進歩の最前線であり、50年にわたって頭を振りたくなるサウンドとスタイルを鍛錬し、ステージを引っ掻き回してきた。しかし、マザーシップの飛行には乱気流がつきものだった。数えきれない著作権の詐欺、盗難、インテリによる不正義が行なわれ、いまだにミッションの達成からファンクを脱線させようという試みが続けられている。ファンクのために日々戦うジョージのために、ひとつのグルーヴのもとにある国のように我々が団結し、音楽を公正な所有者のもとに取り戻すための契機としてこのキャンペーンが行なわれる。

The Impact

ジョージが彼の曲の権利をめぐる戦いを続けていくために、我々は自給自足するための体力を増強しようとしている。レコードレーベルや弁護士、出版社の力のことではない。我々のスタジオを増強してジョージのクラシックマテリアルの保管のためのより良い環境を作る。過去も現在も、我々は"Everything Is On The One!" や "Funk ain't nothin but Fun with a K" のメッセージを現在と未来世代のファンカティアー達に広め続けるための機会を作り続けている。壊れた人形のように影の中からファンクの権利と所有権を要求し続け、クラシックトラックを再創造するための環境を作ることで不公正な要求者から音楽を取り戻すことになるだろう。

What We Need & What You Get

このキャンペーンでは、下のものに使うための50,000ドルの調達を目指している。

・オリジナルP-Funkなどのレコーディングを修復・保存するために必要なもの
 ADAT修理、2"(レコーダー?テープ?)修理、Neve(ミキシングコンソール)修理、テープルーム建設

・C Kunspyruhzy(レーベル)の将来のアウトプットのために必要なもの
 ライブルーム、防音、機材など、スタジオ建設

貢献と交換に、サイン入りCDやアイテムから、あなたの大好きな曲のセットリストを演奏するプライベートなP-Funkコンサートまで、いくつもの限定品や驚くべき特典をオファーしている。

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How Late Do You Have 2BB4UR Absent以上です。サイトの右側に表示されているアイテムや権利を購入することで、そのお金がこのキャンペーンへの投資資金としてジョージの手に渡るという仕組みです。サイン入りCD「How Late Do You Have 2BB4UR Absent」35ドルというのが一番手頃なアイテムで、金額の高いほうだと、ジョージとのコラボレーションレコーディングが10,000ドル、曲のプレイリストを指定可能なプライベートP-Funkコンサート(場所はフロリダ)が25,000ドル、ジョージ・クリントンを象徴するかつらと衣装のセットが30,000ドルです。何も購入せずにお金だけを投資することも可能。

さらに詳しい情報はIndieGoGoを見て下さい(→Link)。

このキャンペーンはP-Funkの録音テープの「保存(preservation)」と「再創造(recreate)」が主な目的になっているということで、「再創造」が具体的にどういう行為を指しているのか、この説明文だけではわかりにくいのですが、P-Funkの過去の音源が売れたりサンプルされたりしても、上に書かれたような権利の問題から今はジョージのもとに一銭もお金が入らない状態だそうで、だったらマルチテープから新たにミックスし直して再リリースしてやろうということなのでしょうか。何が始まるにせよ、面白い展開だと思います。マルチテープがジョージの手元にあるというのがちょっと意外でした。

資金調達の締め切りは現地時間で4月16日。

追記:2012/2/21

この記事を投稿した半日後に「amass」というサイトに上の文章をコピペ編集したような偶然にも似た言い回しの多い記事が掲載されたので、記念にリンクを張っておきます(→Link)。翻訳の直訳的な部分が似るのは偶然かもしれないですけど、それ以外の部分が似ているのには、もはや運命的なものを感じます。

記事のタイトルにこそ「Pファンクの過去と未来を守るため」とありますが、何からPファンクの過去と未来を守ろうとしているのか、上の声明文の中の肝心な部分がざっくりカットされた大胆な編集からは、日本の洋楽メディアの行く末を暗示させるものを感じました。もしもアクセスを1時間だけ集めてGoogleとAmazonの広告を踏ませる以上の関心をこのキャンペーンに対して感じているのなら、シビアなお金の話なので、こういうことは抜かさずにコピペして書いてあげて欲しいものです。

News : 2012年02月20日 13:37

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