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2012年06月30日 10:39
Metronomy人脈ファルセット野郎の夏シンセポップ / Nzca/Lines - Nzca/Lines
名前は「ナスカの地上絵」のことらしい。Nazca Lines。
24歳Michael Lovettさんによる1人プロジェクト、NZCA/LINESのデビュー・アルバム。
実にさわやか。ジャケットもさわやか。ソウルな感じも漂うファルセットボイスもさわやか。容姿もさわやか。「Okinawa Channel」なんていう曲もあって、歌詞は全然沖縄関係なさそうなんですけど、やたらに夏って感じです。曲自体の雰囲気はとてもナイーブで、夏は夏でもインドアの夏って感じです。
洗練された分厚いシンセサウンドと「足るを知る」感じの隙間だらけのミックスを聴いて、Metronomyあたりを連想しました。ネットを検索してみるとそれもそのはずで、アルバムのミックスを担当しているのはMetronomy「The English Riviera」でミックスエンジニアをしていたAsh Workmanという人でした。実に納得です。
Michael Lovettさん自身も元MetronomyのGabriel Stebbingと一緒にYour Twentiesというバンドをやってて、ベースを担当しているそうです。Gabriel Stebbingはこのアルバムにコーラスで参加してます。アルバムのプロデューサーのCharlie Alex Marchという人は元Your Twentiesで、ソロでもアルバムを出しています。この辺の人脈は掘っていくと面白そうです。
下の動画は日本の80年代のCMで作られた「Moonlit Car Chase」の非公式なビデオ。よく曲の雰囲気と合ってます。サムネイル画像は武田鉄矢。
音は頑固一徹なシンセポップなんですけど、感覚的には日本で言うところのネオアコの流れにある音楽だなと思いました。陰気な時のビーチボーイズを思わせる妖しげな多重コーラスワークとブワブワした揺らぐシンセの組み合わせがとても素晴らしいです。
ネットラジオで偶然聴いた「Compass Point」のDuffsounds Vocal Dubというバージョンが格好良かったのをきっかけにこのアルバムに辿り着いたのですが、そのDubバージョンはまだリリースされていない模様。でもレーベルのSoundcloudで全部聴けてしまうという現代プロモーション事情。
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Review : 2012年06月30日 10:39
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