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2012年09月20日 17:15
予告編の音楽が格好良かった「エイリアン」の前日譚 - プロメテウス
リドリー・スコット監督による久しぶりのSF映画。
リドリー・スコット監督の「エイリアン」と「ブレードランナー」に産湯を使った世代なので、期待しないわけににはいかなかったこの「プロメテウス」。「エイリアン」1作目の前日譚っぽい内容ですが、公式には前日譚とは発表されてないそうで、でもまぁ前日譚でしょう。
内容的には面白かったです。それはエンターテインメント作品として面白かったという意味で、どうも肩透かしというか、自分が期待していた物とは少し違いました。自分は1作目の「エイリアン」や「ブレードランナー」が持っていた重厚さを期待していたんですが、そういう点で「プロメテウス」は軽かったです。
脚本が弱いのが軽さの一番の原因じゃないでしょうか。ストーリーがどうしようもなくB級テイスト濃厚で、キャラクターの行動がことごとく軽い。CMなどで「人類の起源」などと重厚なテーマが掲げられていましたが、予想の範疇の回答が用意されていて、「エイリアン」や「ブレードランナー」が持っていたような哲学性や奥深さは感じられませんでした。映像のほうは重厚で、宇宙船の内装を映すカメラワークや建造物の造形などはとても素晴らしかったです。
あと興冷めだったのは、最近のハリウッド映画の傾向として、予告編で重要なシーンを見せすぎですね。「プロメテウス」も映画見てから下の予告編を見直すと、あれもこれも映っていて、これ見るだけでだいたいストーリーの予想も付きそうです。最近は10個重要なシーンがあるとしたら7個くらいは予告編で見せてるんじゃないでしょうか。自分は見るつもりの映画の事前情報はできる限りシャットアウトしたいタイプでして、この傾向はなんとかして欲しいと常々思ってるんですけど、さすがに予告編を見ないというわけにもいかず。
予告編の後半に流れる音楽が格好良くて気に入っていたのですが、これは本編では流れず。Audiomachineというアーティストの「Judge and Jury」という曲だそうです。
あれ?叫び声のようなノイジーな格好いい音が入ってない?と思ってネットを調べたら、上の曲のラスト部分に1作目の「エイリアン」の予告編で使われていた警報サイレンの音が重ねられているんだそうです。なかなか面白い関連付けのやり方です。
にしても、この1作目の予告編、めちゃくちゃ格好いいですね。
Review : 2012年09月20日 17:15
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