2007年10月20日 21:20

オンド・マルトノの世界 / 原田 節

フランス産の古典的電子楽器「オンド・マルトノ」のコンサートを鑑賞。

なぜか奈良県香芝市の市民ホールにて、オンドマルトノ奏者・原田節さんのコンサートがあるとかで、もの珍しいので聴きに行ってきました。→ 詳細

オンド・マルトノとは何なのか、説明はwikipediaに任せるとしましょう。

■ オンド・マルトノ(Wikipedia)

オンド・マルトノ (Ondes Martenot) とは、フランス人電気技師モーリス・マルトノによって1928年に発明された、電気楽器および電子楽器の一種である。盤(英名キー key 、仏名クラヴィエ clavier )またはその下につけられたリボン(英名リボン ribbon 、仏名リュバン ruban )を用いて望む音高を指定しつつ、強弱を表現する特殊なスイッチ(英名タッチ touch 、仏名トゥッシュ touche )を押し込むことによって音を発することができる。

説明は任せようと思いましたが、抜粋するには説明が長過ぎで、要約部分を読んでもサッパリわかりません。それくらい複雑な楽器、ということでしょうか。自分なりに誤解覚悟で大雑把に説明すると、「テルミンとバイオリンの中間のような音が鳴る鍵盤楽器、のような弦楽器」。無茶苦茶です。

オンド・マルトノコンサートのMCでも楽器の構造について説明がありました。鍵盤楽器のような外観ですが、実際は一本の弦が張られたギターのような操作部分になっていて、弦を押すと信号が発信されて、その信号に応じた音がスピーカーから鳴らされます。そのスピーカーがまた非常に特殊で、ステージ上に複数設置されており(この日のコンサートでは6つ)、スピーカーの形や役割、構造も様々。通常のコーンではなくて銅鑼が入っているもの、弦が張られているものなどがあって、それをコントロールすることで、単なる電子音ではなく。金属的な複雑な揺らぎを持った音色になって聴こえてきます。

原田節さんによると、最近はロックの世界からもオンド・マルトノへの注目があるとかで、挙げられたのがはRadioheadの「Kid A」。自分も知らなかったのですが、聴き返してみたら確かに入ってました。「The National Anthem」「How To Disappear Completely」ではハッキリ聴こえます。Radioheadはライブでもステージにオンド・マルトノを持ち込んで演奏してるそうなので、熱心なファンの人には有名かも。(2ndアルバムの印税でオンド・マルトノを買ったらしい。)

先に「テルミンとバイオリンの中間」のような音と書きましたけど、実際に生で聴いてみるとさらに複雑で、時にはフルートのような、時にはプリペアド・ピアノのような、時には遠くから聴こえる小鳥のさえずりのような、実に不思議な音がしてました。

コンサートでは、原田節さんの自作曲半分、クラシック半分、大半の曲はピアノとのデュオという構成。また2曲には元Filmsの赤城忠直さんがギター&小物演奏ということでステージに登場しました。

Review : 2007年10月20日 21:20

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