Tsuyoshi Matsutake - matsu & take

Black Dog Productions名義での「Bytes」をどう扱うか判断の分かれるところではあるんですけど、実質The Black Dogの2ndアルバムと呼んで差し支えないでしょう。先のレア曲集「Book of Dogma」と同様にSomaから再発されます。ジャケは前の時代性丸出しのCGのままのほうが良かったな。

その昔、GPR（General Production Recordings）という素晴らしいレーベルが有って、そこのCD第一弾として1993年にリリースされたのがこのアルバム。GPRには他にもBeaumont Hannantや7th Plainとか、いいアーティストが多く居たレーベルなんで、The Black Dog関連以外の作品も再発して欲しいと切に願います。

「Temple of Transparent Balls」はファースト「Bytes」より少々アブストラクト（抽象的）で、「Spanners」より少々メタリックな冷たい質感。リリース時にほぼリアルタイムで聴いてるんですけど、1993年の段階でダンスに主眼を置かないテクノというのはすごく衝撃的でした。今聴いてみると、曲の出来はファンの贔屓目込みでもムラがあるように感じるんですけど、「Cost I」「Sharp Shooting On Saturn」なんていう素晴らしい曲が入っているので、ファンとしては絶対に外せない作品です。

これでひと通り基本的なアルバムの再発は終わったのでしょうか。自分はRising HighからリリースされたBalilのEP「Parasight」を聴いてみたいんですけど、なかなか巡り会えません。BLEEPあたりで配信してくれないものでしょうか。