2008年04月17日 18:27

映画ライターによる「靖国」特集

シネマトゥデイ。

■ 『靖国 YASUKUNI』上映中止について考える(シネマトゥデイ)

3月31日、映画業界に波紋が起きた。4月12日に公開を予定していた映画『靖国 YASUKUNI』を相次ぐ上映自粛から、公開を断念せざるを得ないと配給元が発表したのだ。(中略)シネマトゥデイでは一度公開されることになっていた映画が何かわからない力によって公開中止になったという事実を重く受け止め、シネマトゥデイで執筆いただいているライターの皆様に映画を観ての感想と上映中止について思うことを文章にしていただいた。

今回こういう騒動が起こって、普段は政治色は微塵も無いけれども、映画界の重大事と判断すれば特集を組んでちゃんと取り上げるという、とても素晴らしい企画です。

7人のライターが上映中止騒動にコメントしています。ワイドショーや新聞からは出にくい面白い意見があります。でも、うち2人しか映画の内容に対する評価をしていないのは、やっぱり見てないから?

作品の出来に言及すると、大絶賛! とは言えない。”靖国神社のご神体は日本刀である”という事実を物語る上で現役最後の刀匠にインタビューしているが、だいぶ以前に撮ったのか李監督の日本語はまだつたなく、突っ込みも甘い。ただ、靖国神社で日々起きる事件を追ったエキサイティングな映像にはくぎ付けとなった。(中山治美氏コメント)
当初、上映を予定していた劇場は小規模なクラスばかり。少ないスタッフで運営している劇場にとって、電話の応対だけでも、相当な負担になったはずだ。周囲に何もない立地ならともかく、街宣車による抗議活動など、近隣や観客に迷惑がかかることを回避するのも、当然ではないだろうか。(柴田メグミ氏コメント)
出演者本人が納得しない形で、作品の中に登場させられているのなら、見過ごすわけにはいかない。ドキュメンタリーに「演出」は必要だが、「ヤラセ」はあってはならない。(杉浦真夕氏コメント)
一見、滑稽に見える人たちが命がけでパフォーマンスをする姿はとてつもないエネルギーを感じ、否が応でもその人たちの向き合っている「靖国」というものはいったい何なのかと考えさせられた。(下村麻美氏コメント)

自分としては、今回の件では文化庁の助成金システムに一番興味が有ります。

映画や舞台、クラシック方面の音楽にはこういう助成金が多く行くようで、じゃぁ例えば「ポップスのCDを作りたいので、制作費をお願いしたい」などと考えた場合、どういう手順を踏んで、どういう審査にかけられるのか。助成金がおりる可能性はあるのか、前例はどうなっているのか。

芸術文化振興基金のサイトに上がっている平成19年度の資料を見ると、基本的にコンサートや舞台などの、場所を借りての公演や展覧会が助成の対象になっているようで、「CD作りたいから」は即アウトっぽい。映画製作だけが特別枠になっています。

では「ライブを開きたい」ならどうか。音楽公演で助成金を受けているのは、ざっと見るとクラシックコンサートがほとんど。わずかに現代音楽やインスタレーション系、あとビッグバンドジャズか。「○○アートフェスティバル」みたいな地域密着イベントも結構あるので、この辺のイベントを立ち上げるのなら可能性はあるかも。

News : 2008年04月17日 18:27

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