« Future Chaos - Bomb The Bass | メイン | D'Angelo iTunesで「I Found My Smile Again」配信スタート »
2008年10月01日 16:48
21 Nights - Prince
豪華写真集+アフターパーティーのライブCD「Indigo Nights」。
本がデカい。紫のケースに入った銀色の本(AmazonのUS版の銀色画像は本自体の表紙の画像で、UK版の画像はケースの画像ということでしょう。海外サイトの議論を見る限り同じ品物のよう)。
当初プリンスのエッセイとポエム、という触れ込みでしたが、エッセイはプリンスのものではなくて写真家が撮影の苦労話を書いたものが少々だけ、ポエムは「Planet Earth」収録曲を中心に既発曲の歌詞が抜粋して載っている程度です。
プリンスがロンドンにやってきて、ライブして、高級ホテルでくつろいで、メンバーと街に繰り出して、という様子をファッション系の写真家であるランディ・セント・ニコラスさんが格好良く撮影しました、そこにポエム載っけました、というのがパッと見た印象。写真+ポエムの組み合わせ方は、グラビアアイドルの写真集を想像してください。
さて、肝心のライブCD「Indigo Nights」です。全15曲。トラックリストは過去投稿を参照してください(→ Link)。当然のこととは言え、さすが公式リリース、音がいいです。ドラマーが超絶技巧John BlackwellからCora Coleman Dunhamという女性ドラマーに変わって、ちょっとロックっぽい、ガジャガジャした音になっています。
2時間以上やってるようなアフターパーティーを70分程度にまとめている(しかも21公演のいいとこどり?)ので、やはりところどころ編集ポイントで空気感が変わってしまうのが気になります。
アフターパーティのライブアルバムということで当然比較対象となる「One Nite Alone... Live」付属のアフターパーティを収めたディスク「It Ain't Over」と比べると、「It Ain't Over」がノリの良いR&Bとファンクでディスク最後に向けて一直線で盛り上げたのに対して、「Indigo Nights」は通常のコンサートのように、いろんなテイストの曲で盛り上がったり落ち着いたり、波が複数回用意されていて、両ディスク個性が全然違います。
写真集3,000円、CD2,000円と考えると妥当な値段なのか、ブートを買うと思ったら安いものか、人生であと何回見る事があるかわからない写真集の方はともかく、CDの方は写真集のオマケ扱いとするにはもったいない、ファンなら当然持っておきたいアルバムです。
以下、箇条書き的に細かい部分を。
「3121」は「D.M.S.R.」のフレーズを挟み込んだもの。「Song of the Heart」は次の「Delirious」にうまく繋がるようなアップテンポなロックンロールっぽいアレンジの演奏(素晴らしい)で、CDとは随分印象が違う。新曲と言われた「Beggin' Woman Blues」はCousin Joe「Beggin' woman」とLouis Jordan 「Three handed woman」を混ぜ合わせたものだそうで、純粋な新曲ではなく、スローなソウル・ブルース。途中で客とのやり取り、客爆笑。Led Zeppelinカバーの「Whole Lotta Love」はライブDVD「Live In Las Vegas」で聴けたようなオリジナルに忠実なものではなくて、ベースラインだけ引用してギターを弾きまくる、ボーカルレスのロックジャム(素晴らしい)。新曲「Indigo Nights」、恐らくは3121収録の「Get On The Boat」から派生したジャムを編集したもののようなインストのラテンファンク。「The One」は「The Question Of U」を内包。メイシオ・パーカー&レナート・ナトのソロが冴え渡る。ラスト、何これ?
■ 関連サイト
Review : 2008年10月01日 16:48
ブックマーク
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL :
http://www.spotlight-jp.com/matsutake/mt/mt-tb.cgi/222