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2010年02月16日 09:56
アシッド首長国連邦 / United Acid Emirates - Ceephax Acid Crew
アラブの油でアシッドベースの滑り具合も最高。
これまでRephlexやBreakinなどからリリースしていたCeephaxの約3年ぶりのフルアルバムは、Planet Muからのリリースです。
これまでのアルバムは、数分で作ったようなハードなアシッドテクノやノイズまみれのドラムンベースの山の中に埋れたキラリと光る名曲を探索させるような作風で、兄Squarepusherとの類似よりも、むしろ初期のAphex Twinの、人を食ったようなユーモア精神・イタズラ心の部分をCeephaxが正統に継承していることが十分に伝わってきていました。今作ではテンポをグっとおさえてBPM130前後、ブレイクコア的な縦ノリではなく、90年頃のアシッドハウス・レイブのスタイルを意識したような横ノリのダンスグルーヴが中心で、3年かかっただけあってどの曲もじっくりと曲を聴かせるべく作りこまれた(ように聴こえる)名曲揃いです。「Lite Funk」「The Celebrity」「Sidney's Sizzler」など、ライブ音源をネットで聴いてリリースを待望していた曲が全て収録されていました。
BLEEPのブログに掲載されたインタビュー(→Link)によると、やはり機材はほとんどアナログのよう。スタジオの写真が載っていました。
写真の奥にモニターがあるものの、これはサンプラーの中身を表示しているだけか、Amgaとかなのか、今風なパソコンは見当たりません。
手作り感満載のCeephax本人のサイトに、聴ききれないほど膨大な量の未発表曲、デモ曲、ライブ音源のMP3があります(→Link)。玉石混交すぎて全く把握できませんが、聴いた中だとアシッド・バッハ「Prelude in 303 Major」、このアルバムの雰囲気に合う「Endless Supermarket」、George Clintonのパロディに聴こえなくも無いボーカル曲「Watchdog」シリーズ、ジャングル「Do that Daddy」がお気に入りです。
ジャケットのアートワークも本人の手によるもの。アラブ音楽のカセットテープに影響されたそうです。TB-303のマジックカーペットで、呼ばれて飛び出て…。
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Review : 2010年02月16日 09:56
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