2010年02月11日 11:30

Herbertのブタが天に召されました - 多くの抗議に予定は狂う

ブタは音楽に生まれ変わるのか。

以前書いた記事「Matthew Herbertの次作「One Pig」はブタの一生をサンプリング」(→Link)の続報です。立派に育ったハーバートのブタが、とうとう解体処理されることになりましたが、一悶着あったようです。

■ abattoir(the herbert pig)

rather frustratingly, and despite many phone calls we have found it impossible to find an abattoir to allow us to record the death of the pig. we found one farmer willing to let us record, but then the attending vet did not allow it.

どういった内容の抗議だったのかは書かれていませんが、恐らくは「動物の命を芸術の犠牲にするなどけしからん、食肉処理場はそれに加担するな」というような感じではないでしょうか。多くの抗議電話を受けたことで、食肉処理場でブタの解体作業を録音することが不可能に。代わりに録音を許可してくれる農家を見つけたものの、獣医がそれを認めなかったそうです。この「One Pig」プロジェクト、ブタの命を理解する上で死をもっとも重要な部分と考えていたハーバートは、このことについては後日もっと詳しく書くつもりとブログに書いています。

解体作業は当初は2月8日に行われると予告されていましたが、最終的にブタの死がブログに報告されたのは2月10日でした。

■ one ending(the herbert pig)

the pig is now dead.

the herbert pig 画像

▲ ブタの最後の写真 2010年2月2日

追記:10/03/04

Herbertへの抗議の中心は動物愛護団体のPETA(People for the Ethical Treatment of Animals)だったようです。

■ full response to PETA(the herbert pig)

"No one with any true talent or creativity hurts animals to attract attention ... Pigs are inquisitive, highly intelligent, sentient animals who become frightened when they are sent to slaughterhouses, where they kick and scream and try to escape the knife. They are far more worthy of respect than Matthew Herbert or anyone else who thinks cruelty is entertainment"

「いかに才能ある芸術家でも、ブタのような賢い動物を殺すことは許されません。彼らは殺される時に怖がってるんですよ!」というような内容です。

これに対してハーバートは長文の反論をブログに書いています。めちゃくちゃ長いです(→Link)。要は「PETAはこのプロジェクトについて話ひとつ聞きに来ずに脊髄反射していて、まったく話にならん。何がエンターテイメントだ、どうせ俺の曲も聴いてないんだろ。動物は毎日殺されてる。自分は肉を食べる。そこに責任をもつためにこのプロジェクトを通じて現実に直面して、問題提起してる」といった感じです(意訳)。結局ブタが死ぬ時の音を録音することは許可されなかったそうで、ハーバートは怒り心頭です。

News : 2010年02月11日 11:30

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