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2012年06月14日 18:32
Mr. Oizoの新作映画「Wrong Cops」冒頭13分がネット公開中 - マリリン・マンソン出演(いい演技)
「内蔵で音楽を聴け!」
Mr. OizoことQuentin Dupieux監督の新作映画「Wrong Cops」の第一部(映画冒頭の13分)が映画の公式サイトで公開されています。
■ Wrong Cops A Film By Quentin Dupieux(wrongcops.com)
WRONG COPS is Quentin DUPIEUX’s third movie produced by REALITISM FILMS. It is a filthy 90 minute comedy about some disturbed cops. It is not a sequel to “WRONG”. Quentin Dupieux is just lazy with titles.
上のYouTubeの動画は予告編で、映画の冒頭部分の動画は貼り付け禁止になっているので、サイトに直接行って視聴してください(→ wrongcops.com)。
いやー、これは面白いですね。冒頭13分だけでハートわし掴みです。カンヌ映画祭で先行上映されたそうです。
ネズミの腹の中にマリファナを詰めて売っているという、かなりWrongな警察官が主人公のコメディ。警官が立ちションしてるところに偶然居合わせてしまった若者と下のようなやりとり。
- 警官「何をやってるんだ」
- 若者「音楽を聴いてます」
- 警官「お前は男娼か」
- 若者「違います」
- 警官「親はお前が男娼をやってるのを知ってるのか」
- 若者「男娼じゃないです」
- 警官「何を聴いてるんだ」
- 若者「あなたの知らないようなクールな音楽です(ヘッドホンから漏れ聞こえるテクノ)」
- 警官「なんで知らないってわかるんだ。聴かせてみろよ…これは聴いたことあるぞ。これはドイツ産だろ」
- 若者「どこの音楽かは知らないです」
- 警官「これはドイツだ。コンピューターがあれば10分で作れる音楽だ。本物の音楽じゃない」
- 若者「そんなのどうでもいいです」
- 警官「今なんて言った? 車に乗れ。本物の音楽について教えてやる」
若者を無理矢理テープで縛って自宅に連行してテクノ講座。
このナヨっとした若者を演じているのが、なんとマリリン・マンソン。最初に見たときはまったく気づきませんでした。警官の家からヒョコヒョコと逃げ出すシーンなんて最高にいい表情してますね。警官の母親もどこかで見覚えがあると思って調べたら「ツイン・ピークス」のローラ・パーマーの母親役の人(Grace Zabriskie)でした。
第一部の最後は、うっかり隣人を殺してしまった警官が死体を捨てに行こうとして、カーステレオでテクノをガンガンに流しながら車を走らせ、目的の川にたどり着いてトランクを開けると、死んだと思っていた隣人が生きていた。その隣人が瀕死の状態で何を言うかと思ったら、「いま車で聴いてた音楽は何?こういうの好きなんだよ…」。続く。
この「Wrong Cops」の劇中で使われている曲を含むMr. OizoのEP「STADE 3」が彼のサイトで無料配布されています(→ oizo3000.com)。
Quentin Dupieux(カンタン・ドゥピューと読むらしい)監督の前々作の能力殺人タイヤを描いた「Rubber」は「タイヤ」の邦題で日本でも一部の映画祭で上映されたそうなので(DVD化希望 今アマゾンを検索したら今年4月にDVD化済みでした)、今作もなんとか日本に上陸して欲しいものです。
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News : 2012年06月14日 18:32
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