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開催中のバンクーバーオリンピック。今大会に限らず、スノーボードやモーグルなどの会場で、競技中にもお構いなしにでっかい音量で音楽が鳴らされています。選手は気が散ったりしないものなのでしょうか。もう慣れっこだったり、集中したら全然頭に入ってこなかったり、逆に会場と一体化して気分が高揚したりするものなのかもしれません。競技によってはiPodなどを付けることで自分の世界に没入している人もいます。

競技会場での音楽について、アメリカの放送局NPRのサイトに、バンクーバーオリンピックのスノーボードハーフパイプ競技やスキーモーグル競技の会場でのDJを担当しているDJ Naka GことMike Nakagawaさんへのインタビューが掲載されています。音声もあります。

■ AC/DC, Led Zeppelin On Tap For Half-Pipe Soundtrack（NPR）

At the half-pipe event in Vancouver on Wednesday, snowboarding superstar Shaun White's playlist could include AC/DC's Back in Black, says Mike Nakagawa, also known as DJ Naka G, who's putting the soundtrack together. New Zealand's James Hamilton, also an AC/DC fan, likes Beds are Burning by Midnight Oil or Def Leppard'sPour Some Sugar on Me.

自分の競技中に流される曲って、いったい誰がどうやって決めてるんだろうとずっと疑問でした。好きな曲を指定してかけてもらったり、キライな曲を流されたときに文句を付けたりできるのか。このインタビューによると、競技中にはその選手がDJにリクエストした曲をプレイしているそうです。

ハーフパイプで金メダルを取ったショーン・ホワイトがリクエストしていたのはAC/DC「Back in Black」Led Zeppelin「Whole Lotta Love」「Kashmir」Guns 'N Roses「Paradise City」と、ハードロック系ばかり。最後の演技時には、確かにAC/DC「Back in Black」が聴こえました。

残念ながら男子ハーフパイプのテレビ中継では、音量が絞られていたからか会場の音楽はあまり聴こえませんでしたが、女子モーグルのときは結構な大音量で音楽が聴こえていました。日本の上村愛子選手の時にはNirvana「Smells Like Teen Spirit」が、その前の伊藤みき選手の時はDaft Punk「Robot Rock」が流れていました。これらの曲を選手本人がリクエストしていた可能性もありますが、選手からのリクエストが無い場合には、DJが自らのセンスで選曲しているそうです。

選手が転倒したり失敗したときには、会場の誰もが知っていて一緒に歌って盛り上がれるような曲をかけて選手を元気づけるような心づかいもあるそうで、そんな場合の選曲の例として挙げられているのは、Metallica「Enter Sandman」Pennywise「Bro Hymn」AC/DC「TNT」です。

その他の選手のリクエストについても語られていて、ニュージーランドの女子ハーフパイプの選手Rebecca Sinclairが、Santigold「L.E.S. Artiste」Feist「I Feel It All」OMC「How Bizarre」Survivor「Eye of the Tiger」という、ちょっと変わったセンスのリクエストをしています。アメリカの女子ハーフパイプの選手Kelly Clarkはクリスチャン・ロック（キリスト教を讃える内容のロック →Wikipedia）のCDを持参したそうです。女子ハーフパイプの金メダル候補、アメリカのGretchen Bleilerのリクエストは、50 Cent「Disco Inferno」「Ayo Technology」です。