matsu & take

YouTubeで90年代初期のUKダンスミュージックの映像を漁っていたら、「Dance Energy」という90年代初期に放送されていたらしき音楽番組のライブ動画をいろいろ発見しました。

ステージも面白いですが、客のいるフロアが頻繁に映っていて、これがとにかく強烈。とりあえず映像をどうぞ。

客の元気よさがすごい。この映像をアップしてるのはSL2本人。

映像の切り替えが激し過ぎて泡吹きそう。衣装が90年代丸出し。他の動画も全部そうですが。

Unique 3のライブ映像！ なにが面白いのかはうまく説明できませんが、ステージ上のダンサーの動きが脳裏に焼き付きます。

これは完全に音源かけて元気よく踊ってるだけですね。他の動画も多かれ少なかれ同じですが。

口パクのボーカリスト、時々表情が死んでます。Bizzare Inc.が後にChicken Lipsとして復活したのには驚きました。

他とは違うスロー効果などを使った映像編集。シェイメンの映像はどれ見ても楽しいです。憎めないダサさがいい。

葉加瀬太郎みたいな人が右に左に大はしゃぎ。

キーボード弾いてるのがKevin Saunderson？

キーボード弾いてるのがJoey Negro？

テクノ／ハウス系だけでなく、ヒップホップ系も出演しています。Run DMCに「Fools Gold」サンプリングした曲があるなんて知りませんでした。

全然知らないグループですけど、いかにも当時のUKのラップグループっぽい音。

驚異的な刈り上げ率の高さです。

以上、これで見つけた映像の３分の２くらい。他にもあるので興味あれば「Dance Energy」で検索して探してみてください（→検索結果）。

SL2やUnique3の貴重なライブ映像が見れる、という面白さもさることながら、客のファッション、ダンス、髪型、スタジオのセットなど、音楽の"副産物"のパワーがもの凄いです。通常のライブ撮影では補足されにくい部分がしっかり記録されているのは大変貴重です。

当時自分は田舎の高校生だったので当然イギリスのクラブカルチャーの生の空気など知る由もありませんが、雑誌「remix」に載っていた写真や、「Beat UK」（WOWOWで見ていた）で流れていたPVにあったのは、まさにこういう雰囲気でした。このスタジオの壁のイラストみたいなジャケットのレコードが中古レコード屋「キングコング」の100円コーナーに山盛り入ってましたね。

「Dance Energy」について検索して調べても英語版のwikipediaに項目すらなく、Chibukuというクラブイベントの掲示板への下の投稿「Dance Energyの録画テープを見つけた！」が一番濃い情報です。

■ Dance Energy on tape! Where has dance music gone?（chibuku）

Yo!I was cold chillin at the crib when I found a tape of Dance Energy! BBC2 up yo ass! Normski presents Technotronic, Tim Westwood, Monie Love, Homeboy, Hippie + a Funky Dred, Run DMC, Tribe Called Quest, Betty Boo, etc! Unbelievable! This was BBC2 at teatime on a Monday, every week! Then on Wednesday we had Dance Energy Update, in case anything had gone right off in the wacky world of dance music on Tuesday! Where has all the dance music gone today I ask you?

オールドスクールなダンスミュージックを語らうフォーラムに下のような投稿も。

■ Dance Energy BBC2（Old Skool Anthemz）

Who remembers Dance Energy on BBC2 in the early 90s, was only 14 at the time but I never missed it.Best performances had to be Prodigy: Everybody in the Place and SL2: Way in my Brain live in the studio.Anyone else remember?

情報を総合すると、Dance Energyとは、1991年頃から1〜2年間、毎週月曜日の"ティータイム"にBBC2で放送されていた、Normskiという黒人ラッパーを案内役にイギリスのクラブカルチャーを紹介する番組だった、ということのようです。

ドラッギーな笑顔にあふれた人々が喧噪する映像が、週一回"ティータイム"のイギリス中の家庭に届けられていたなんて、イギリス人はどんな深夜にお茶を飲んでるんでしょう。