matsu & take

DMC系のヒップホップを聴いていて久しぶりに名前を思い出したのでdiscogsを調べたら、こんな項目が。

■ DJ Spinbad - Spinbad's 90s Megamix（discogs）

Similar to his 80's Fresh Mix, this time Spinbad attacks the 90's, cutting up 90's pop and mixing in movie dialog from 90's films.

「Released: 21 Apr 2009」とあるので、まだ出たばかりです。discogsによるとリリース形式は「Format: File, MP3」となっていて、zshareとmegauploadへのダウンロードリンクも載っています。DJ Spinbad自身がアップロードしたもののようです。全80分、ビットレートは192kbpsです。（→megaupload）

ノリもクオリティも完全に80年代の２本と同じ。90年代の大ヒットロック＆ポップスをSEを交えて矢継ぎ早にミックス。一曲目Snap!「The Power」からスタートで、Oasis、Spin Doctors、Kris Kross、House Of Pain、Marilyn Manson、Crystal Waters、Snow、Marky Mark、Nirvana、No Doubt、Back Street Boys、ほとんどわかってしまうオッサンホイホイ的な悲しさ。80年代の２本を聴いた時は「80年代のポップスにこんなかっこいいビートがあったのか！」という未知なるものへの興奮でしたが、この90年代ミックスは「あの懐かしい曲がこんなかっこよくなるのか！」という郷愁を含んだ興奮に変わってしまいました。サヨナラ青春。

DJ Spinbadといっても、久しく普通のHipHop以外のMixモノも作っていなかったらしく、単身の作品があるわけでもないので、今となっては知らない人も多いのではないかと思います。「Rocks The Casbah (The 80's Megamix)」「80's Fresh Mix」の２本のミックステープが出たのが90年代後半くらい？でしょうか、80年代MTV丸出しの100円セール箱常連レコードだけをDMC系/バトルDJ系のヒップホップDJが超絶テクニックでユーモアたっぷりに（ここ重要）カットアップ＆ミックスしていくというそのスタイル、80年代のポップスでDJするっていうのは今では何も珍しくないことですが、90年代当時の自分にとって（恐らく他の人にとっても）、それはもう衝撃的＆革命的なものでした。コペルニクス的転回というやつ。それこそ文字通りビロンビロンにテープが伸びるまで聴き尽くしました（特に１作目）。今後何を聴いてもこれを超えるインパクトを自分に与えてくれるMixモノは無いような気もします。それくらい凄かった。

YouTubeでミックステープの音を探しても見つからなかったですが、ニコニコ動画に「80's Fresh Mix」が丸々置いてあったのでリンクを。（【ニコニコ動画】歌っているのは誰？ vol.1 【洋楽 80`s DANCE CLASSICS】）

今はDJ SpinbadはラジオDJ中心に活動しているようで、リリースの無かった時期は、多くのロック＆ポップス系大御所アーティストのツアーDJをつとめています。奥さんが日本人という話も（Twitterで「日本のカレーはうまい sugoi oishii!!!! 」という発言あり）。