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2009年06月05日 09:07
Pop Will Eat Itself「Can U Dig It?」サンプルネタが判明して感動
「we love the music, we love the disco sound, hey!」と「Can you dig it?」。
サンプリングネタはhiphop系だと検索したらあっという間に見つかることが多いですけど、ロックとかテクノとかは気合いを入れて調べないとなかなか難しい場合がほとんどです。
ということで、気合いを入れて調べたらわかりましたシリーズ第2弾(→第1弾)、長年知りたかったPop Will Eat Itself「Can U Dig It?」のサンプリングネタです。
1989年、正真正銘の元祖ダンスロックです。Pop Will Eat Itself、略してPWEI、通称ポッピーズ。EMFとかJesus JonesとかSoup DragonsとかCarter USMとか、マンチェでもブリットポップでもシューゲイザーでもない、一応ダンスを指向はしていたけれどクラブ系とまではいかないような、そんな打ち込みバンドが90年前後のイギリスにポツポツと現れました。このへんの音に思い出以上の新たな価値観を見いだして面白がることができる世代が出てくるのは、まだ10年は先でしょうか。あー、M-ageのこと思い出した。
まず「can you dig it」と繰り返す男性の声は、映画「ウォリアーズ(The Warriors)」からでした。
上の動画の冒頭の部分。ストリートギャングがニューヨークで抗争する映画で、集会でギャングの大ボスが「街中の警察より俺たちギャングの方が数が多い、意味わかるか?(Can you dig it?)」とアジるシーンです。この映画、なぜか最近PSPでゲーム化してます。
さて、肝心の「we love the music, we love the disco sound, hey!」と歌うアンニュイな女性コーラスの声。これはフランスのディスコグループ Belle Epoqueの1977年のスマッシュヒット「Black Is Black」冒頭部分のサンプリングでした。
声だけで聴くと「we like the music, we like the disco sound」と歌ってるように聴こえます。「LoveじゃなくてLikeなの」。
数年前に気になって調べた時は答えに辿り着くことができず。電気グルーヴが「N.O.」で同じ部分をサンプリングしているらしく、その情報ばかりひっかかって、その元ネタにまでさかのぼる情報が見つけられませんでした。今回ひっかかったのは、上の動画のコメント欄に一週間前に書かれた下のコメントのおかげです。フィリピン在住の40歳iwasanangryyoungmanに感謝。
The intro of that song "We Love the Music - We Love the Disco Sound!!!" was sampled by Pop Will Eat Itself for their opening of their single "Can You Dig It?" (which also features a sample of the title verse as quoted in the film "The Warriors")
この曲「Black Is Black」は曲自体もなかなか格好よくて(スペインのバンドLos Bravosのカバーだそうで)、Belle Epoqueの他の曲もカルトディスコっぽい雰囲気があってちょっと今風です。
PWEIのリーダーClint Mansellは今は映画音楽の世界に活動の場をうつしていて、最近の仕事はなんとミッキー・ロークの「The Wrestler」です。
Text : 2009年06月05日 09:07
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