2010年01月14日 10:23

Pat Methenyの新作は自作ロボットが演奏するジャズ・オーケストリオン

タイトルは「Orchestrion」。

ジャズ・フュージョン界の巨匠、ギタリストのパット・メセニー(Pat Metheny)の新作アルバムがリリースされます。

■ オーケストリオン - パット・メセニー (Amazon)

パット・メセニー待望のニュー・アルバム。ソロ・プロジェクトとしては、前作「デイ・トリップ」から2年ぶりの新作。*オーケストリオン(Orchestrion)とは19 世紀末から20世紀初頭に実在した、オーケストラの複数の楽器を同時に演奏させることができる大掛かりな機械のことで、このコンセプトを現代の最新技術に当てはめたのがのが本作。メセニーはジャケットにあるとおり、たくさんのアコースティック楽器によるアンサンブルを組み、ピアノ数台、ドラムキット、マリンバ、ヴィヴラフォン、ギター・ボット、パーカッション多数、念入りにチューニングされた何十本もの空き瓶まで使用し同時演奏させている。

? 意味がよくわからなかったところに動画が公開されました。

! この短い動画では全貌がわかりにくいですが、なんだか凄いことになっているのはわかります。パット・メセニーの公式サイトに詳細な動画が掲載されています。貼付け不可能なので直接行って見てみてください(→Link)。マリンバはGary Burtonの所有物で、ドラムはJack DeJohnetteからの借り物だそうです。それぞれ解体されて機械が取り付けられています。人から借りた楽器をこんな姿にして返したら、ふつうなら胸ぐらつかまれまっせ。

pat_metheny_orchestrion image

▲ バンドメンバーと談笑するメセニー氏

■ Ghosts in the Metheny machine(guardian.co.uk)

「エレクトロニックな音にはいつも悩まされていました」 メセニーは言います。「1セットのスピーカーに音を詰め込んでしまうと、自分が聴いているものとは違うものになってしまう。もっとアコースティックな表現、空気の中の何かを動かすような方法は無いものかと探していました。」

祖父の家に置いてあった自動ピアノ(Player Piano)の思い出に着想を得て、「League of Electronic Musical Urban Robots」という楽器ロボットを作るグループ(→Link)の協力のもと完成されたこのロボットバンド、楽器の数は40以上です。

2月に始まるこの「バンド」を引き連れての世界ツアーでは、ステージ上の人間はパット・メセニーたった一人だとか。楽器はパット・メセニーのギターでコントロールしているとインタビューで説明しています。MIDI信号で全てコントロールしているのでしょうか? 足元にはペダルも多くあります。どのように楽器をコントロールしてこのような繊細な演奏をさせているのか、MIDIでそんなことが可能なのか、様々なフォーラムで議論が起こっています。是非来日して、ロボットバンドを披露して欲しいものです。公演前後の機械メンテナンスは大変そう。

■ 関連サイト

News : 2010年01月14日 10:23

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